円形脱毛症になる5つの原因|症状や治療方法、早く治す方法を紹介

「頭にまるいハゲができたけれど、原因や治療法がわからない」と悩んでいる方は、多いのではないでしょうか。円形脱毛症は、突然髪の毛が円形に抜け落ちる病気です。自己免疫の異常やアトピー性疾患が主な原因とされており、子どもから大人まで誰でも発症する可能性があります。この記事では、円形脱毛症の種類や5つの原因、治療方法について解説しています。

この記事でわかること

  • 円形脱毛症とは
  • 円形脱毛症の6つの種類
  • 円形脱毛症の5つの原因
  • 円形脱毛症のセルフチェック
  • 円形脱毛症の検査方法
  • 円形脱毛症の治療方法
  • 円形脱毛症を早く治す方法
  • 円形脱毛症でやってはいけないこと
  • 円形脱毛症を目立たなくするためには
  • 円形脱毛症とAGAとの違い
  • 円形脱毛症に関するよくある質問

円形脱毛症について正しい知識を身につけ、髪の毛に関するお悩みを解消するための参考になれば幸いです。

円形脱毛症とは【6つの種類】

円形脱毛症とは、毛が急に抜け落ちて、だ円~円形に脱毛する疾患です。

頭部に10円玉程度の抜け毛が生じる、頭だけでなく眉毛や体毛が抜けるなど、さまざまな症状があります。

円形脱毛症の種類は、以下の6つです。

  • https://finclinic.jp/column/young-bald/https://finclinic.jp/column/young-bald/単発型円形脱毛症
  • 多発型円形脱毛症
  • 全頭型円形脱毛症
  • 汎発型円形脱毛症
  • びまん型円形脱毛症
  • 蛇行型・逆蛇行型円形脱毛症

各症状について、説明していきます。

単発型円形脱毛症

だ円形または円形の脱毛が、1ヶ所に起こる状態を「単発型円形脱毛症」と呼びます。脱毛箇所の大きさは、10円玉程度となる場合が多いです。

多発型円形脱毛症

脱毛が1ヶ所にみられる「単発型円形脱毛症」に対して、2ヶ所以上の毛が抜け落ちる場合は「多発型円形脱毛症」といいます。

一般的には、単発型から多発型へと移行する傾向にあります。複数の脱毛箇所がつながり、範囲が大きくなる恐れがあるため、早めの対処を心がけましょう。

全頭型円形脱毛症

「全頭型円形脱毛症」とは、頭部全体の髪の毛が抜ける症状です。

多発型が進行して、全頭型になるケースが多くみられます。

汎発型円形脱毛症

「汎発型円形脱毛症」は頭部だけでなく、全身の体毛が抜け落ちる状態です。眉毛やまつ毛、わき毛、ヒゲなど、脱毛が全身に拡大します。

抜け毛の症状が進んでいる状態であり、医療機関での治療が推奨されます。

びまん型円形脱毛症

「びまん型円形脱毛症」とは、明確な円形の脱毛箇所がなく、広範囲に薄毛が広がっていく症状です。症状が進んで頭部全体が薄くなると、地肌が透けて見えるケースもあります。

蛇行型・逆蛇行型円形脱毛症

生え際に沿って、蛇行するように毛が抜け落ちる場合は「蛇行型・逆蛇行型円形脱毛症」と呼ばれます。

  • 蛇行型:側頭部と後頭部にみられる
  • 逆蛇行型:前頭部と頭頂部にみられる

このように、脱毛箇所によって呼び方が異なります。

円形脱毛症の4つの原因

円形脱毛症の主な原因は、以下の4つです。

  • 自己免疫疾患【男性・女性】
  • アトピー性疾患【男性・女性】
  • 遺伝【男性・女性】
  • ストレスや疲労【男性・女性】

脱毛症状で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

自己免疫疾患【男性・女性】

細菌やウイルスを壊そうとする免疫機能が、自分自身を攻撃対象とし、身体機能が損なわれる病気を「自己免疫疾患」といいます。円形脱毛症の原因は、自己免疫疾患により、毛の周りの組織が壊されることと考えられています。

皮膚組織が攻撃された結果、毛包(毛根を頭皮の内側で包んでいる部分)に炎症が生じ、毛が抜けてしまうのです。

アトピー性疾患【男性・女性】

アトピー性疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎)を抱える方は、円形脱毛症になりやすいといわれています。

ほかにも、以下に該当する方は、円形脱毛症にかかりやすい体質があると考えられています。

  • I型糖尿病
  • 甲状腺疾患
  • 尋常性白斑
  • 関節リウマチ
  • 重症筋無力症
  • SLE(全身性エリテマトーデス)

アトピー性疾患と円形脱毛症との関連性にまつわるデータは、以下のとおりです。

  • 患者本人や家族にアトピー素因がある:54%
  • 患者本人にアトピー素因がある:41%
  • アトピー性皮膚炎の合併:23%

患者200名のデータより

なお、アレルギー性鼻炎やぜんそくなど、アレルギーを生じやすい体質的な要因を「アトピー素因」といいます。

アトピー素因のある方は、円形脱毛症にかかりやすいだけでなく、重症化しやすいともいわれています。

遺伝【男性・女性】

円形脱毛症の原因としては、遺伝的な要素も挙げられるでしょう。

親等が近いほど遺伝する確率が上がり、とくに「1親等内での発症率は一般に比べて10倍にも高まる」といわれています。加えて、一卵性双生児がお互いに円形脱毛症にかかる確率は「55%」と非常に高いです。

ストレスや疲労【男性・女性】

ストレスや疲労をきっかけとして、円形脱毛症を発症する方もみられます。

精神的な負荷がかかると、交感神経が血管を収縮させ、頭皮への血流を悪化させます。結果として、頭皮へ十分な栄養が届きにくくなり脱毛を引き起こす可能性が高まるのです。

円形脱毛症のセルフチェック

「円形脱毛症かもしれない」と悩んでいる方に向けて、セルフチェック項目を表にまとめました。

初期症状 ・頭皮がチクチクする

・爪に小さな凸凹がみられる

・突発的に抜け毛が増えてきた

・髪の毛に触れると違和感がある

・だ円形または円形の脱毛がみられる

進行中の症状 ・脱毛範囲が広がっている

・脱毛箇所周りの髪の毛を引っ張ると、簡単に抜ける

・抜けた毛の毛根が細くとがっている

回復期の症状 ・脱毛箇所の一部に産毛が生えてくる

・脱毛箇所の毛穴が見えるようになる

髪が健康であれば、毛根は丸く膨らんだ状態です。しかし、円形脱毛症にかかると炎症で毛根が傷つくため、毛根は細くとがっています。

円形脱毛症の検査方法

円形脱毛症の検査方法は、以下のとおりです。

  • 視診、触診
  • 抜毛テスト
  • 毛根の確認
  • 血液検査
  • 組織検査

円形脱毛症の検査では「毛髪の抜けやすさ」や「毛根の状態」などを確認します。

なお、「円形脱毛症の4つの原因」で説明したように、円形脱毛症以外の病気が原因となり、髪の毛が抜けている恐れもあります。

ほかの疾患に関連して毛が抜ける場合、もとの病気を治療しなければ、脱毛症状の改善は困難です。根本的な原因を探るには、ほかの疾患が関わっていないか確かめるために、血液検査の実施も重要です。

また、脱毛症状が頭部全体にわたる際は、ほかの脱毛症との見分けが難しいケースもあります。その場合は、組織検査で皮膚組織を採取し、より詳細に髪の毛の状態を観察した上で、治療方法を決定します。

円形脱毛症を改善するには、クリニックを受診して、症状の進行度や原因を知ることが大切です。

円形脱毛症の5つの治療方法

円形脱毛症の治療方法は、主に5つあります。

  • ステロイド薬の飲み薬や塗り薬
  • ステロイド局所注射
  • 紫外線療法
  • 局所免疫療法
  • 抗アレルギー剤の飲み薬

それぞれの治療法の特徴について、順番に解説します。

ステロイド薬の飲み薬や塗り薬

円形脱毛症による炎症を止めるために、ステロイド薬の飲み薬や塗り薬で治療をおこないます。とくに、軽症な場合には、ステロイド薬の塗り薬で効果がみられる傾向にあります。

ただし、ステロイド薬の長期使用は、副作用が生じるケースも珍しくありません。

医師の指示にもとづき、正しい方法で薬を使用しましょう。

ステロイド局所注射

ステロイド局所注射とは、脱毛箇所にステロイドを直接注入する方式です。単発型および多発型の円形脱毛症を、治療する方法として挙げられます。

症状がひどくなり出した「急性期」と、症状の発現から半年以上経過している「慢性期」の両方で有用な治療法と考えられています。

なお、ステロイド注入時には痛みを伴う点が、注意点の一つです。脱毛が広範囲になると、注射回数・注射量が多くなるため、ほかの治療法も検討するほうがよいでしょう。

紫外線療法

紫外線療法の種類は、以下の3つです。

  • PUVA療法
  • ナローバンドUVB療法
  • エキシマライト光線療法

成人における全頭型や汎発型の円形脱毛症には、PUVA療法が推奨されます。紫外線療法では、かゆみや水疱などの副作用に注意しながら、治療を進める必要があります。

局所免疫療法

局所免疫療法とは、人工的に頭皮にかぶれを起こし、発毛を促進する治療です。

子どもにも実施される方法ですが、蕁麻疹やリンパ節腫脹などの副作用が生じる可能性があります。

また、健康保険が適用されないため、費用や治療方法についてよく説明を受けるようにしましょう。

抗アレルギー剤の飲み薬

円形脱毛症では、アトピー性皮膚炎を合併する方が多いです。

アトピー性疾患を要因とした脱毛の場合、抗アレルギー剤の飲み薬で症状が改善するケースもみられます。

円形脱毛症を早く治す方法

円形脱毛症を早く治す方法は、以下のとおりです。

  • 睡眠と休養を十分にとる
  • ストレスをためこまない
  • 過度な飲酒・喫煙を避ける
  • 栄養バランスのよい食事をとる
  • 医療機関で適切な治療を受ける

生活習慣を整えると、髪の毛の成長が促され、脱毛症状の改善につながります。

加えて、亜鉛やビタミンなど、毛を生成するもととなる栄養素を摂取するように心がけましょう。

円形脱毛症の原因はさまざまなため、人によって適切な治療法は異なります。「ストレスが原因と思っていたけれど、実は自己免疫疾患による脱毛だった」というケースも考えられます。

できるだけ早く治すには、医療機関を受診して、正しい処置を施すことが重要です。

円形脱毛症でやってはいけないこと

円形脱毛症でやってはいけないことを、3つ紹介します。

  • 髪の毛を洗わない
  • 過度に頭皮をマッサージする
  • 刺激の強いシャンプーやコンディショナーを使う

 

円形脱毛症になっても、頭皮の清潔を保つために、毎日または1日おきに頭皮と髪の毛をシャンプーをする必要があります。

「これ以上毛が抜けたら困る」と恐れて、髪の毛を洗う頻度を減らす方もいるでしょう。しかし、洗髪をおろそかにすると、頭皮の状態が悪化して円形脱毛症に悪影響を及ぼすおそれがあります。

また、円形脱毛症は頭皮が炎症を起こして、敏感になっている状態です。そのため、皮膚への刺激が強いシャンプーやコンディショナーの使用は控えましょう。

円形脱毛症を目立たなくするためには

円形脱毛症の治療をはじめても、急激な発毛は困難です。症状がよくなるまで、以下のような方法で脱毛箇所をカバーするとよいでしょう。

  • ウィッグ(かつら)、帽子をつける
  • ヘアファンデーションやスプレーを使用する

 

ウィッグや帽子は脱毛部分を隠すだけでなく、紫外線や外傷を予防する効果も期待できます。

また、女性の場合はヘアアレンジやヘア小物で、自然に円形脱毛を隠す方もいます。

円形脱毛症とAGAとの違い

AGAは男性型脱毛症といい、主に男性ホルモンの影響で毛が抜ける状態です。円形脱毛症とAGAはどちらも毛が抜け落ちる症状のため、混同しないように気を付けましょう。

円形脱毛症とAGAとの違いを、以下の表にまとめました。

円形脱毛症 AGA
発症する人 年齢に問わず男女ともに発症する 一般的に成人男性が発症する
主な症状 脱毛範囲の境目が明確な場合が多い 頭部全体で薄毛が進行する
進行速度 急速に進行する 長い時間をかけて徐々に進行する

自分自身が円形脱毛症かAGAか判別できない方は、クリニックで診断を受けてみてください。

円形脱毛症に関するよくある質問

円形脱毛症に関するよくある質問を、5つ紹介します。

円形脱毛症の治療期間は?

円形脱毛症の治療期間は、およそ1年が目安です。

 

アトピー性疾患や内分泌疾患にかかっていない場合で、軽度の脱毛であれば、80%程度の方が1年以内に症状が回復すると考えられています。

 

ただし、症状の進行度合いによっては、治るまでに2年以上かかる可能性もあります。

円形脱毛症は自然に治りますか?

円形脱毛症は、軽度な症状であれば自然に治る方もいます。

 

なぜなら、円形脱毛症では毛根が残った状態のため、細胞が正常に活動を再開すると毛が生えてくるためです。

 

しかし、放置していると脱毛が悪化する場合もあり「自然治癒できるか・できないか」の見極めは困難です。確実に治したいときは、クリニックを受診するほうが安心でしょう。

円形脱毛症は何科を受診すべきですか?

円形脱毛症でお悩みの際は、皮膚科または薄毛治療を専門とするクリニックに相談してみてください。

 

正確な診断を受けるには、担当医師に自分の状態を明確に伝える必要があります。

  • どこに脱毛がみられるのか
  • いつから症状があらわれたのか
  • アトピー性疾患を患っていないか
  • 身内で円形脱毛症になった方はいるのか
  • 日常で大きなストレスを感じているのか
  • 出産経験はあるのか(女性の場合のみ)

 

これら6点について整理しておくと、スムーズに診察を進められます。

円形脱毛症はどんな人が発症しますか?

円形脱毛症は、男女差なく全年齢層でみられる疾患です。

 

一方で、同じ脱毛症状がみられるAGAは、主に成人男性が発症対象となります。

 

なお、アトピー性疾患や甲状腺疾患をもつ方は円形脱毛症になりやすいため、頭部に違和感を覚えた際は、早めに医療機関を受診しましょう。

円形脱毛症はいつのストレスが原因で発症しますか?

過度なストレスを感じると、円形脱毛症にかかるリスクが増すという説があります。

 

ただし、ストレスはあくまできっかけであり「自己免疫疾患」や「アトピー性疾患」などが、主な原因となるケースが多いです。

 

まとめ

この記事では、円形脱毛症の種類や5つの原因、治療方法について解説しました。

https://finclinic.jp/column/young-bald/【この記事のまとめ】

  • 円形脱毛症とは、髪の毛が円形に抜け落ちる病気
  • 単発型や多発型など、6つの種類がある
  • 円形脱毛症の主な原因は、自己免疫疾患やアトピー性疾患など
  • 円形脱毛症は男女問わず、どの年齢層でも発症する可能性がある
  • 円形脱毛症は、ステロイド薬や局所免疫療法などを用いて治療する
  • 脱毛症状を改善するには、生活習慣の見直しや医療機関での治療が重要

円形脱毛症は、軽度な症状であれば、自然治癒する可能性があります。しかし、医療機関で適切な治療を受けるほうが、早く治る見込みが高いです。