ジヒドロテストステロンが増える原因とは?薄毛対策についても解説

ジヒドロテストステロン 増える原因
薄毛や抜け毛について検索した際「ジヒドロテストステロン(DHT)」という言葉を目にしたことはありませんか。ジヒドロテストステロンは「テストステロン」という男性ホルモンと「5αリダクターゼ」という酵素の結合によって作られるホルモンです。男性器の形成や第二次性徴に必要なホルモンですが、成人期以降はAGA(男性型脱毛症)の発症に深く関わっています。この記事では、AGAの一因である「ジヒドロテストステロン」が増える原因と、改善策について解説します。

【この記事でわかること】

  • ジヒドロテストステロンが増える3つの原因
  • ジヒドロテストステロンが増えるとどうなるか
  • ジヒドロテストステロンが多い人の特徴
  • ジヒドロテストステロンを減らす4つの方法
  • ジヒドロテストステロンによるAGAを改善する方法

この記事によってDHTの生成を抑制して、抜け毛が気にならない生活を手に入れる手助けになれば幸いです。

ジヒドロテストステロンが増える3つの原因

ジヒドロテストステロンが増えるのには、主に3つの原因があります。

  • 5αリダクターゼの活性が高い
  • 生活習慣による影響を受ける
  • 加齢に伴うホルモンバランスの変化

それぞれみていきましょう。

5αリダクターゼの活性の高さ

AGAの発症には、遺伝的背景やジヒドロテストステロンが深く関与しています。

また、ジヒドロテストステロンの増加と、5αリダクターゼの活性度は関係していると考えられています。

活性度とは「活発に働く」という意味です。

5αリダクターゼの働きが活発になると、テストステロンとの結合が亢進されるため、ジヒドロテストステロンが増えて、髪の毛への影響が強まります。

生活習慣による影響

飲酒や喫煙の習慣によって変化する体内の亜鉛の量も、ジヒドロテストステロンに影響する可能性があります。

ジヒドロテストステロンの生成には5αリダクターゼが関与してますが、亜鉛は5αリダクターゼの働きを抑えるための重要な栄養素であるとされています。

過度な飲酒や喫煙は、身体にとって毒となる酵素を発生させる原因です。身体は活性酸素を体外に排出しようと働きますが、その際に亜鉛が消費されます。

結果として、亜鉛がもつ5αリダクターゼの抑制作用が発揮されなくなり、ジヒドロテストステロンが増加してしまうのです。

加齢によるホルモンバランスの乱れ

加齢やストレスによるホルモンバランスの乱れも、ジヒドロテストステロンに影響すると考えられています。

加齢によって、男性ホルモン・女性ホルモンバランスが乱れると、テストステロンの量や、5αリダクターゼの活性度が高まりやすい可能性が指摘されています。

また、慢性的なストレスも、ホルモンバランスの乱れの一因となるでしょう。

ジヒドロテストステロンが増えるとどうなる?

ジヒドロテストステロンが増えると、薄毛の進行やそれ以外にも身体にさまざまな影響が及ぶ可能性があります。

  • AGA(男性型脱毛症)の進行
  • 体毛の増加
  • 前立腺肥大のリスク向上
  • 皮脂分泌の増加によるニキビや脂性肌の出現

それぞれみていきましょう。

AGA(男性型脱毛症)の進行

AGA(男性型脱毛症)は、ジヒドロテストステロンや遺伝の影響で、生え際や頭頂部の髪が薄くなる脱毛症です。

ジヒドロテストステロンは、毛根の「アンドロゲンレセプター」と結合し「TGF-β」という脱毛因子を生成します。これにより、髪の成長を担う毛母細胞の働きが抑制され、毛周期(ヘアサイクル)が乱れるのが、AGA発症のメカニズムです。

通常、毛周期は以下の流れを繰り返します。

  • 「成長期(2〜6年)」
  • 「退行期(2〜3週間)」
  • 「休止期(3〜4ヶ月)」

しかし、AGAでは「成長期」が短縮されるため、髪が十分に育つ前に抜けてしまいます。その結果、細く短い毛が増え、薄毛が目立つようになるのです。

AGAが進行すると、生え際の後退や頭頂部の薄毛が顕著になると考えられ、早めの対策が重要です。

その他の影響

ジヒドロテストステロンには、以下のような影響もあることがわかっています。

  • 体毛の増加
  • 前立腺肥大のリスク
  • 皮脂分泌の増加、ニキビ、脂性肌

ジヒドロテストステロンには、皮脂腺を刺激し皮脂の分泌量を増やす作用があります。

頭皮の皮脂量が増加すると、毛穴が詰まりやすくなり、抜け毛が加速しやすいでしょう。

ジヒドロテストステロンが多い人の特徴

以下の4つに該当する方は、ジヒドロテストステロンが多い可能性があります。

  • 家族に薄毛の人がいる
  • 体毛が濃い
  • 皮脂が多くニキビができやすい

ひとつずつ解説します。

家族に薄毛の人がいる

家族に薄毛の人がいる場合、ジヒドロテストステロンの分泌量が多い可能性があります。

前述したとおり、AGAの発症や5αリダクターゼの活性には遺伝的背景が深く関与しています。

家族に薄毛の人がいる場合は、AGA発症の可能性が高まること、さらにはAGAの発症に関与しているジヒドロテストステロンの量が多いことが考えられるでしょう。

体毛が濃い

ジヒドロテストステロンには、ひげや体毛を濃くする作用があります。

頭髪は薄くなるのに体毛は濃くなるのには、以下の3つが関わっています。

  • 5αリダクターゼの分布の違い
  • 毛根にある「アンドロゲン受容体」の性質の違い
  • 毛根の場所によるジドロテストステロンの働きの違い

よって、現在の頭皮の状態に関わらず体毛が濃い方は、ジヒドロテストステロンの量が多い場合があるでしょう。

皮脂が多くニキビができやすい

ジヒドロテストステロンには皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、脂性肌になりやすいといえます。

以下のような症状がある人は、ジヒドロテストステロンの影響を受けているかもしれません。

  • ニキビができやすい
  • Tゾーンのテカりが気になる
  • 頭皮が脂っぽくベタつきやすい

ジヒドロテストステロンが多いほど、皮脂による肌トラブルが起こる可能性があります。

頭皮から分泌される皮脂が過剰となると、毛穴詰まりにより頭皮環境が悪化し、抜け毛が進行する原因となりやすいです。

ジヒドロテストステロンを減らす4つの方法

ジヒドロテストステロンを減らすには、テストステロンと5αリダクターゼの結合を防ぐことと、ジヒドロテストステロンの体外への排出を促すことが重要です。

  • 食生活の見直し
  • 運動習慣の見直し
  • 睡眠の質を高める
  • 水分摂取を心がける
  • 禁煙する

ひとつずつみていきましょう。

食生活の見直し

ジヒドロテストステロンの働きを抑える栄養素には、以下の種類があります。

  • 亜鉛(牡蠣、魚介類、レバー、煮干しなど)
  • イソフラボン(大豆製品)
  • ビタミンB6(にんにく、赤身の魚、牛肉、豚肉、ピーナッツなど)

また、タンパク質は髪のもとをつくる成分であり、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE)は髪と頭皮をよい状態に整える作用があると考えられています。

亜鉛、イソフラボン、ビタミン類を中心に、バランスのよい食事摂取を心がけましょう。

運動習慣の見直し

ジヒドロテストステロンは、発汗や排尿によって体外へ排出されると考えられています。

散歩・ウォーキング・ランニングといった有酸素運動の実施によって、発汗を促せるでしょう。

有酸素運動の目安は1週間に150〜300時間程度です。いきなり継続するのは難しいため、5分近所を散歩するといった、短い時間から始めてみましょう。

睡眠の質を高める

質のよい睡眠には、ストレスの緩和や、ホルモンバランスの安定が期待できます。

慢性的なストレスは、男性ホルモンが優位となり、ジヒドロテストステロンが作られやすくなる可能性があります。

睡眠の質を高めるには、以下の3つを意識するとよいでしょう。

  • 毎日6~8時間の睡眠をとる
  • 就寝前のスマホやテレビの使用を控え、ブルーライトを避ける
  • 寝る前にストレッチや軽い深呼吸をおこない、副交感神経を優位にする

睡眠時間を確保し、ストレス発散を心がけてみてください。

水分摂取を心がける

適切な水分摂取も、排尿によってジヒドロテストステロンを排出するために必要であるといえます。

また、1日に必要な水分量を摂ると、血流の改善にもつながります。その結果、髪の成長に必要な栄養が届きやすくなるでしょう。

水分摂取の際は、常温の飲料を選ぶのがポイントです。

過度に冷えた飲料は内臓を冷やし、働きを低下させる恐れがあります。結果として、血流量の低下やむくみにつながるあるため注意が必要です。

禁煙する

非喫煙者と比較した際に、喫煙者はジヒドロテストステロンの濃度が高くなるリスクが指摘されています。

喫煙による亜鉛の消費を防ぐためにも、可能な限り喫煙は控えるようにしましょう。

突然の禁煙が難しい場合は、徐々に量を減らしたり、禁煙外来を利用したりするのも一つの選択肢です。

ジヒドロテストステロンによるAGAを改善する方法

ジヒドロテストステロンの影響で進行するAGAを改善するには、専門の医療機関での治療と、日常生活でのセルフケアの両方の組み合わせが欠かせません。

AGAの進行をおさえるには、専門の医療機関における治療が効果的です。

AGAの治療法として広く知られている「フィナステリド」や「デュタステリド」には、5αリダクターゼの活性を抑制する作用があり、ジヒドロテストステロンの生成が抑制されます。

AGA治療で何から始めたらよいか分からない場合は、一度専門のクリニックを受診してみましょう。

薬だけでなく、生活習慣についてのアドバイスをもらえるケースもあるため、相談しながら自身の食生活や運動習慣などの改善点を検討してみてください。

ジヒドロテストステロンに関するよくある質問

ここでは、ジヒドロテストステロンに関する4つの質問に回答します。

筋トレはしないほうがいいですか?

「筋トレがジヒドロテストステロンを増やす」という明確なエビデンスはありません。

 

適度な筋トレが血流促進やストレス軽減に役立つ一方で、過度な筋トレはホルモンバランスの乱れや免疫力の低下につながる可能性が指摘されています。

 

筋トレは自分にあった負荷量で適切におこないましょう。

ジヒドロテストステロンは体臭と関係ありますか?

ジヒドロテストステロンそのものが体臭を強めるわけではありませんが、皮脂の分泌過多により「脂っぽいニオイ」の原因になる場合はあります。

 

生活習慣の見直しや、シャンプーの際に頭皮を十分に洗うことを心がけましょう。

ジヒドロテストステロンにメリットはありますか?

ジヒドロテストステロンは身体へのデメリットだけでなく、メリットも存在します。

 

なぜなら、ジヒドロテストステロンは、胎児期における男性器の形成や、思春期における第二次性徴のために欠かせないホルモンだからです。

 

一方思春期以降になると、ニキビ・AGA・前立腺肥大など、身体にとって悪影響といえる働きが発生します。

一度薄くなった髪は、ジヒドロテストステロンの抑制によってもとに戻りますか?

適切な治療とセルフケアにより、薄毛の改善が期待できます。

 

5α還元酵素阻害薬である「フィナステリド」や「デュタステリド」には、AGAの進行遅延効果が認められています。

 

薄毛で悩んでいる場合は、自己判断せずに専門のクリニックへの受診がおすすめです。

まとめ

この記事では、ジヒドロテストステロンが増える原因について解説しました。

【この記事のまとめ】

  • ジヒドロテストステロンの増加には「5αリダクターゼの活性の高さ」「生活習慣による影響」「ホルモンバランスの変化」が影響している
  • ジヒドロテストステロンが増えるとAGAの進行や皮脂の過剰分泌が起こる
  • ジヒドロテストステロンが多い人の特徴には「家族に薄毛の人がいる」「肌や頭皮がベタつきやすい」などがある
  • ジヒドロテストステロンの分泌量やAGAの進行には日常生活習慣が影響している
  • ジヒドロテストステロンの抑制には、医療機関における専門的なAGA治療と、生活習慣の見直しが効果的である

ジヒドロテストステロンは、AGAの発症や進行に深く関わる男性ホルモンです。抜け毛が気になる方は、ジヒドロテストステロンが増えている可能性があります。

放置すると症状がさらに進行する可能性があるため、専門的な医療機関を受診し、医師の指示のもとで適切な治療を受けてみてはいかがでしょうか。