EDにマッサージやストレッチは有効?効果や方法について解説

この記事でわかること
- ED改善とストレッチ、マッサージの関係
- ED改善のためのマッサージ方法
- ED改善のためのストレッチ方法
- もしマッサージやストレッチでEDが治らない場合の対処法
ED改善にマッサージやストレッチが関係する理由
マッサージやストレッチでEDの改善が期待できるのは「血流改善」「精神的なリラックス」などの効果によるものです。
EDはセックスのときにペニスが勃起しない、また勃起を維持できなくなる状態です。前提として、原因により以下の3つに分類されます。
EDの種類 | おもな原因 |
器質性ED | ・十分な血液がペニスの海綿体に流れない、保持されない
・動脈硬化や高血圧、糖尿病など |
心因性ED | ・ストレス
・精神面の不調 ・うつ病、うつ状態 ・性行為へのトラウマ |
混合性ED | 器質性EDと心因性EDの両方 |
ED症状を改善するためには、原因に合わせた対処をする必要があります。
今回紹介するマッサージやストレッチによって、血流がよくなったり精神的にリラックスできれば、ED症状の改善を期待できるでしょう。
ED改善のためのマッサージ方法3選
ED改善のために、自分でできるマッサージ方法を3つ紹介します
- ツボ押し
- 鼠径(そけい)部のマッサージ
- 睾丸マッサージ
それぞれ解説します。
ツボ押し
ED改善にはツボが効果的とされており、おもなツボは以下のとおりです。
ツボの名称 | 場所 | 効果 |
三陰交(さんいんこう) | 足の内くるぶしから4本分上 | ・性機能の改善
・副交感神経のはたらきを助け、勃起しやすくなる |
命門(めいもん) | へそのちょうど裏側の背中 | ・血行不良の改善 |
腎兪(じんゆ) | へその裏側の背中から親指1.5本分ほど離れた左右両側 | ・性機能の改善 |
中極(ちゅうきょく) | へそから指5本下 | ・性機能の改善 |
八りょう穴(はちりょうけつ) | 骨盤の真ん中の仙骨の左右4か所ずつ | ・血行不良の改善 |
それぞれゆっくり圧をかけて「痛い」と「気持ちいい」の中間くらいで5秒間キープしてみましょう。
簡単な動作ですが、適切な場所を刺激すると血流や性機能の改善が期待できます。
鼠径(そけい)部のマッサージ
鼠径部のマッサージは、骨盤周りの血流改善、リラックス効果をもたらすと言われています。
鼠径部とは、両脚の付け根のちょうど上の部分です。
具体的なマッサージ方法は、以下のとおりです。
- 1.鼠径部から膝上までを、手のひらで軽く押したり、もみほぐしたりする
- 2.リンパ液を流すために、同じ部分を軽く撫でる
歩く動作で動かしているように感じますが、鼠径部は凝り固まっているケースもあります。
マッサージを行いつつ、意識して動かしてみましょう。
睾丸マッサージ
EDは、男性ホルモンの分泌低下により起こるものもあります。睾丸マッサージは、睾丸とその周りのリンパへの刺激で男性ホルモンの分泌増加を期待するものです。
マッサージの手順は、以下のとおりです。
- 1.マッサージの準備として、睾丸を蒸しタオルや布などで保温する
- 2.睾丸にオイルやローションをつけ、優しく揉む、押す、引っ張るを繰り返す
睾丸は皮膚も薄くデリケートな部分なため、力の入れすぎややり過ぎはよくありません。あくまでも優しく、気持ちいいくらいを目安に行いましょう。
ED改善のためのストレッチ3選
ED改善の血流改善には、ストレッチもおすすめです。とくにおすすめのストレッチは以下の3つです。
- 金魚運動
- 骨盤庭筋体操
- 股関節ストレッチ
各ストレッチ方法について見ていきましょう。
金魚運動
金魚運動をおこなうと体が温まり血流が良くなるため、EDの改善が期待できます。
具体的な方法は、以下のとおりです。
- 仰向けになり、つま先を上に向ける
- 頭の後ろで両手を組む
- 体を左右に1~2分ほど揺らす
体勢と腰の動く姿が金魚が泳ぐ姿に似ているため、金魚運動と呼ばれています。体を揺らすうちに、徐々にぽかぽかし、血行が良くなっていきます。
骨盤底筋体操
骨盤の底で内臓や膀胱などを支えている「骨盤底筋」を鍛えると、勃起を長く維持しやすくなります。
体操をおこなうにあたり、まずは骨盤底筋の位置を確認しましょう。
確認の仕方は、手を上向きにしてお尻の下に置きます。そのときに当たる硬い骨の真ん中が、骨盤底筋です。
骨盤底筋体操をおこなう方法は、以下のとおりです。
座っておこなう方法 | 寝ておこなう方法 |
1.椅子に座り、体の力を抜いたまま脚を肩幅に開く
2.肛門を5秒間引き締める 3.引き締めた筋肉をゆるめる |
1.仰向けになり、脚を肩幅に開いて膝を軽く曲げる
2.お尻や内ももに力が入らないようにして、肛門を5秒間引き締める 3.引き締めた筋肉をゆるめる |
勃起を長く保つために、骨盤底筋体操もぜひ取り入れてみてください。
股関節ストレッチ
股関節が硬くなると、血流が悪くなります。その結果、陰茎への血流も悪くなりEDを引き起こしやすくなります。
股関節周囲のストレッチで筋肉をほぐすと血流が改善し、勃起を維持しやすくなるでしょう。
股関節ストレッチには以下の種類があります。
- 前屈(ぜんくつ):前屈みになり上半身を折り曲げる
- 合蹠(がっせき)ポーズ:膝を曲げて脚の裏同士を合わせる
- 四股(しこ)ポーズ:力士が四股を踏むように股関節を広げる
ED予防や改善のために、ぜひ股関節ストレッチを取り入れてみてください。
マッサージやストレッチだけでED完治は難しい
これまでEDにマッサージやストレッチが効果的な理由についてお伝えしてきましたが、効果には個人差があります。
また、EDは体や心の状態に結びついて発症するため、性行為へのトラウマやストレス、持病などの原因が解消しないと改善できないケースは珍しくありせん。
あくまでマッサージやストレッチはセルフケアの一つです。治療の補助の役割であると覚えておきましょう。
勃たないときの対処法【彼女が協力できること】
パートナーがEDで悩んでいる場合、何かできることはないかと悩んでしまう方もいるかもしれません。なかなか踏み込みにくい部分でもあり、対応に困るケースもあるでしょう。
もしパートナーのEDが分かったら、話を傾聴し、お互いの気持ちを理解しあう時間を作りましょう。
EDは食事や運動など生活習慣の見直しで改善につながる場合もあります。生活習慣を見直す際には、協力者がいるというのは大きな支えです。
心の支えがあるという状態はED改善にプラスに働きます。困った際はパートナーと一緒に解決していきましょう。
EDがマッサージで改善しない場合は医療機関への受診
マッサージやストレッチでの自力での改善が難しい場合は、医療機関にて診察と治療を受けましょう。
医療機関では、以下のような流れで治療を行います。
- 問診:EDになった時期やその他の持病が無いかといった確認
- 検査:勃起に関するホルモンや血糖値、コレステロール値などを確認
- 治療:基本的に薬物療法、必要に応じて注射や補助具を使用
医療機関を受診すれば、自分に合った治療を受けられます。医療機関への受診も視野に入れておきましょう。
よくある質問
EDは自然に回復しますか?
EDは、生活習慣の見直しや運動により改善が期待できます。しかし、EDの原因は血流の原因や精神面での原因などさまざまなため、自然回復が難しい場合は珍しくありません。
EDを放置すると性行為への苦手意識が強まり、悪化するおそれがあります。自然回復しない場合は早めに病院を受診し、自分に合った治療を選択するのが大切です。
EDになりやすい人はいますか?
EDになりやすいのは、以下のリスク因子をもつ方です。
- 加齢
- 喫煙
- 高血圧
- 糖尿病
- 精神疾患
- 脂質異常症
- 前立腺肥大症
- 薬剤を使用中の場合
- 頭部や脊髄の外傷・手術
- 外傷による骨盤の血管の損傷
- 骨盤内手術(前立腺、膀胱、直腸など)
以上のリスク因子をもつ方は、リスク因子を排除すればED改善が見込めるでしょう。
EDは精のつく食べものを食べれば治りますか?
血流を改善する食べものや精力増進する食べものは改善を後押しするものの、EDを直接治すわけではありません。
なぜなら「精がつく」は性的な意味合いでなく、体の疲労軽減や活力が湧くことを指すからです。
食べものによるED改善は、間接的な効果にとどまります。EDが改善しなかった場合は、医療機関への受診を検討しましょう。
まとめ
この記事では、EDとマッサージの関係について解説しました。
【この記事のまとめ】
- マッサージやストレッチでED改善が期待できる
- パートナーの理解を得て、一緒に頑張ることも成功への鍵
- もし自力で改善しない場合には病院への受診も検討する
マッサージやストレッチは血流改善や、男性ホルモン分泌増加、性的機能の改善に役立ちます。
EDをセルフケアで改善したい方はぜひ実践してみてください。
当院では、ED治療薬の処方をおこなっております。
マッサージやストレッチでEDが改善しない方は、お気軽にご相談ください。