デュタステリドとは?効果や副作用・前立腺への影響なども解説

この記事でわかること
- デュタステリドの効果・副作用
- デュタステリド(ジェネリック)と先発品ザガーロの違い
- デュタステリドとフィナステリドの違い
- デュタステリドの効果を高める方法
- デュタステリドの入手方法
- デュタステリド処方の流れ
この記事がデュタステリドへの理解を深め、髪の毛の悩みを解消する助けになれば幸いです。
デュタステリドとは
デュタステリドは、薄毛の進行を抑えて男性型脱毛症(AGA)を治療する飲み薬です。
男性ホルモンの一種「テストステロン」が、AGAの原因となる物質「ジヒドロテストステロン(DHT)」に体内で変わるのを防ぎ、薄毛の進行を抑制します。
1日1回、毎日同じ時間帯に服用します。
もともとデュタステリドは、前立腺が大きくなり尿の出が悪くなる「前立腺肥大症」の治療薬として開発された薬です。その後、AGAへの効果がわかり、AGA治療薬としても国に認められました。
なお、デュタステリドは有効成分の名前です。実際の商品としては、先発品「ザガーロ」とジェネリック医薬品「デュタステリドZA」が発売されています。
デュタステリドの効果
デュタステリドは、以下2つの効果によってAGAの進行を抑制します。
- 抜け毛を減らす
- 毛の生え変わりサイクルを整える
順番に見ていきましょう。
抜け毛を減らす
デュタステリドは「髪の毛を直接生やす」薬ではなく「抜け毛を減らす」薬です。
12週間(3ヶ月)ほどで効果があらわれるケースもありますが、一般的には6ヶ月服用してどの程度効果があったかを評価します。
デュタステリドの効果は高く、AGA治療ガイドラインで「A:おこなうよう強く勧める」とされているほどです。
毛の生え変わりサイクルを整える
AGAの人は、髪の毛の生え変わりサイクルが乱れ、十分に髪の毛が育つ前に抜ける状態となっています。
通常、ヘアサイクルは以下3つの周期を繰り返しています。
サイクル | 特徴 |
---|---|
成長期 | ・髪の毛が太くなり成長する |
退行期 | ・髪の毛の成長が退化し止まる |
休止期 | ・髪の毛は成長が止まった状態で頭皮にとどまる
・新しい髪の毛が生まれると、古い髪の毛が抜ける |
通常であれば、人の髪の毛は成長期が約85%を占め、頭に数年間とどまります。
しかし、AGAの人はDHTの影響により成長期が短くなり、抜けやすい休止期の髪の毛が多い状態となるのです。
デュタステリドを服用すれば、髪の毛の成長期を長く保てるようになります。結果として、しっかりとした太い髪の毛が増え、AGAの進行を抑えられるでしょう。
デュタステリドの副作用
デュタステリドのおもな副作用は、以下のとおりです。
- 性機能不全(性欲減退・勃起不全・射精障害・精液量の減少)
- 頭痛
- 抑うつ気分
- 乳房障害(乳房が大きくなる・乳房、乳頭の痛みや不快感)
- 腹部の不快感
基本的には「性欲」「勃起」など、性機能に関する内容が副作用の多くを占めます。
発売前に行われた試験において、勃起不全は4.3%、性欲(リビドー)減退は3.9%、精液量減少は1.3%の人にあらわれたとされています。
副作用は全員にあらわれるわけではありませんが、妊活を考えている方がAGA治療を希望する際は医師に伝えるとよいでしょう。
なお、頻度不明として「肝機能障害」「アレルギー反応」などの報告もあります。服用後に何か気になる症状が出た際は、医師へ相談してみてください。
デュタステリド(ジェネリック)とザガーロ(先発品)の違い
デュタステリドは「デュタステリドZA」という商品名で、多くの製薬会社からジェネリック医薬品が発売されています。
最初に発売された「先発品(ザガーロ)」との違いを、以下にまとめました。
デュタステリド | ザガーロ | |
分類 | ジェネリック医薬品 | 先発品 |
製造している会社 | ・日新製薬
・東和薬品(トーワ) ・Meiji Seikaファルマ(明治) など |
・グラクソ・スミスクライン |
価格 | やや安価 | やや高価 |
※デュタステリドZAはAGA治療薬、デュタステリドAVは前立腺肥大治療薬
効能や効果は基本的には同じで、価格は一般的にジェネリック医薬品の方が安価です。ただし、錠剤の大きさや形、細かな添加物などは異なり、飲みやすさや効果に違いを感じる人もいます。
どのメーカーの医薬品を処方するかは医療機関によって異なります。受診時に確認してみてください。
デュタステリドとフィナステリド(プロペシア)の違い
デュタステリドとフィナステリド(プロペシア)は、どちらも「5αリダクターゼ」という酵素を阻害することで、AGAに効果を発揮します。
5αリダクターゼは「1型」「2型」という2種類が確認されています。
フィナステリドは2型の酵素のみに作用するのに対し、デュタステリドが作用するのは1型・2型の両方です。そのため、デュタステリドの方が薄毛の抑制効果がより強い傾向があります。
両者の違いは、以下のとおりです。
デュタステリド | フィナステリド | |
AGAに効く理由 | 5αリダクターゼを阻害してジヒドロテストステロンの生成を抑える | |
阻害する5αリダクターゼの型 | 1型・2型両方 | 2型のみ |
AGAへの効果 | より強い | 強い |
価格 | やや高価 | やや安価 |
先発品の商品名 | ザガーロ | プロペシア |
両者の違いを理解し、より自分に合う薬を検討してみてください。
デュタステリドの効果を高める方法
デュタステリドは、皮膚科学会から「高い水準の根拠があり、内服を強く勧める」とされるほどAGAの治療効果が高い薬です。
しかし、効果には個人差があり、効果があらわれない人もいます。デュタステリドの効果を高めるには、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
- 栄養バランスのよい食事を取る
- AGAが進行する前から服用をはじめる
- 指示された服用方法を守り、継続して服用する
- 規則正しい生活を送り、自律神経やホルモンバランスを整える
デュタステリドは「抜け毛を減らす」薬のため、髪の毛が多く残っているAGA初期のうちから服用すると、効果を高められます。
また、効果を感じられるまでには、3〜6ヶ月ほどの期間が必要です。服用をやめると徐々に元の状態に戻るため、医師の指示を守って服用を続けてください。
デュタステリドは通販からの購入ではなく処方してもらおう
デュタステリドは、医師の処方が必要な「処方箋医薬品」です。ドラッグストアや通販での購入はできないため、AGA治療専門のクリニックや一部の皮膚科、内科を受診しましょう。
海外からの個人輸入や、通販サイトで販売されているデュタステリドもありますが、以下の理由によりおすすめできません。
- 偽物のリスクがある
- 品質が保証されていない
また、AGA治療は自由診療のため、どの医療機関でも健康保険は適用されません。
AGAには、塗り薬や植毛、デュタステリド以外の飲み薬などの治療法もあります。医療機関ごとに受けられる治療法や薬のメーカー、費用などは異なるため、ホームページで確認してみてください。
デュタステリドを処方する流れ
デュタステリドを処方する一般的な流れは、以下のとおりです。
- 受付して問診表を記入する
- 医師による詳しい問診がおこなわれる
- 医師やカウンセラーが頭皮の状態を確認する
- 治療内容の説明がおこなわれ、必要な検査を受ける
- 治療がスタートする
必要な検査は、希望する治療内容や髪の毛・頭皮の状態により異なるケースもあります。
一度に処方する薬の日数や細かな流れは医療機関によって違うため、ホームページの記載や問い合わせフォームなどから確認してみるとよいでしょう。
デュタステリドが気になる人によくある質問
デュタステリドが気になる人によくある、以下の質問にお答えします。
デュタステリドの副作用に前立腺縮小はありますか?
デュタステリドは、もともと前立腺が大きくなり尿の出が悪くなる「前立腺肥大」の治療に開発された薬です。そのため、デュタステリドの服用により、前立腺が小さくなる可能性はあります。
本来の作用であるため、デュタステリドの前立腺縮小を「副作用」ということは、医学的にはありません。
デュタステリドは女性が飲んでもいいですか?
女性はデュタステリドを飲むことはできません。
「服用によって血液中の男性ホルモン値に変化が起こり、お腹の赤ちゃんの生殖器に異常が出た」という動物実験の結果があるからです。
デュタステリドは皮膚からも吸収されるため、女性は飲まないことに加えて、カプセルの中身にも直接触れないようにしてください。
デュタステリドは精液や射精に影響しますか?
以下のような性機能障害の報告があるため、デュタステリドが精液や射精に影響する可能性は考えられます。
- 勃起不全
- 射精障害
- 精液量減少
- リビドー(性欲)減退
「性機能障害は投与中止後も続いた」という報告があるため、妊活の予定がある方や勃起不全にもともと悩んでいる方は医師へ知らせてください。
デュタステリドの効果を感じられるのはいつからですか?
デュタステリドの効果を感じられる時期には、個人差があります。
早ければ3ヶ月ほどで効果を感じられますが、基本的には6ヶ月服用して効果が出ているかを判定し、その後の治療方針を検討します。
また、飲みはじめた直後はヘアサイクルが整う過程で一時的に抜け毛が増えるケースもあるため、気になることは医師へ相談しましょう。
デュタステリド以外にAGAにはどんな治療薬がありますか?
デュタステリド以外の代表的なAGA治療薬は、以下のとおりです。
- プロペシア(フィナステリド/フィンペシア)
- ミノキシジル外用液
- ミノキシジル内服薬
場合によっては、注射や植毛などの治療法を併用するケースもあります。どの治療を選ぶかは、AGAの状態や本人の希望によるためカウンセリングで相談してみてください。
まとめ
この記事では、AGA治療薬「デュタステリド」の効果や副作用などについて解説しました。
- デュタステリドは薄毛の進行を抑えてAGAを治療する飲み薬
- 効果は「抜け毛を減らす」「毛の生え変わりサイクルを整える」こと
- おもな副作用は「性欲減退」「勃起不全」などの性機能障害
- フィナステリドと同じメカニズムで効果をあらわし、デュタステリドの方がより効果は高い
- 効果を高めるには、生活習慣を整え、指示された服用方法を守って継続することが大切
- デュタステリドの購入は、通販ではなく医療機関へ受診する
デュタステリドは、AGAの原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の作用を抑えて抜け毛を抑える飲み薬です。効果があらわれるまでは、早い人でも3ヶ月はかかります。基本的には6ヶ月服用して効果を判定し、その後の治療方針を決定します。
服用をやめると徐々に元の状態に戻るため、いつまで服用するかは医師と相談して決めるのがよいでしょう。