ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは?効果や副作用、外用薬との違いを解説

【この記事でわかること】
- ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは
- ミノキシジルタブレットと外用薬との違い
- ミノキシジルタブレットの効果
- ミノキシジルタブレットの副作用
- ミノキシジルタブレットの3つの注意点
- ミノキシジルタブレットの使用方法
- ミノキシジルタブレットの費用
- ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬
- ミノキシジルタブレットに関するよくある質問
ミノキシジルタブレットの効果や副作用を知り、安全にAGAを治療する助けになれば幸いです。
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは、AGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる飲み薬です。
もともと、薬の主成分である「ミノキシジル」は降圧剤として開発されました。研究が進むにつれて、薬剤の服用者に増毛効果がみられ、AGAを治療できる可能性が注目されるようになりました。
ただし、ミノキシジルタブレットは日本で未承認の薬です。2025年2月時点で、AGA治療薬として認可している国はありません。
ミノキシジルは内服薬である「ミノキシジルタブレット」のほかに「外用薬」も存在します。主成分は同じでも身体に与える影響は異なるため、混同しないように注意しましょう。
ミノキシジルタブレットと外用薬との違い
ミノキシジルタブレットと外用薬との違いを、表にまとめました。
ミノキシジルタブレット(ミノタブ) | ミノキシジル外用薬 | |
主成分 | ミノキシジル | ミノキシジル |
使用方法 | 1日1回1錠を飲む | 1日2回患部に塗る |
日本での承認・非承認 | 非承認 | 承認 |
効果 | 発毛効果が科学的に立証されていない | 発毛効果が科学的に立証されている |
推奨度 | D(推奨されない) | A(強く推奨する) |
※推奨度は男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインを参照
ミノキシジル外用薬に関して、以下のような研究結果が報告されています。
【ミノキシジル外用薬の研究結果】 ・男性型脱毛症 →脱毛部の総毛髪数が、ベースラインより平均で20.9本増加 ※観察期間は24週 ・女性型脱毛症 →脱毛部1平方センチメートル以内の毛髪数が、平均で13.18本増加 ※観察期間は24~32週 |
ミノキシジルタブレットの推奨度は「D」で、発毛効果は科学的に立証されていません。ミノキシジルを主成分とする薬剤を使用したいならば、外用薬のほうがおすすめです。
ミノキシジルタブレットの効果
ミノキシジルタブレットは発毛・増毛の効果がみられますが、具体的な仕組みは明らかになっていません。
一説では、毛の組織の血流が改善する作用に伴い、毛が増えると考えられています。
そもそも、髪の毛には寿命があり、1本1本が発毛と脱毛を繰り返すものです。この仕組みを「ヘアサイクル」と呼びます。
ヘアサイクルの流れを、以下にまとめました。
- 成長期(約2~7年)
- 中間期(約3週間)
- 休止期(約3ヶ月)
- 髪の毛が抜ける
※この時点で新しい毛が発生している
ミノキシジルはヘアサイクルの成長期を延ばし、毛包を太くする効果が見込めます。
結果として、血流がよくなり毛に栄養が運ばれ、発毛が促されるといわれています。
ミノキシジルタブレットの副作用
ミノキシジルタブレットの副作用は、以下のとおりです。
- 胸痛
- 動悸
- 息切れ
- むくみ
- 体重増加
- 呼吸困難
- 心拍数増加
- うっ血性心不全
なお、副作用の有無や程度には個人差があります。
ミノキシジルタブレットでは、心血管系の障害が起きる可能性があります。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では、男性・女性ともに治療薬として推奨されていません。
参考として、ミノキシジルタブレットを服用した事例をみてみましょう。
【症例】
・41歳男性 ・フィナステリド内服薬(1日当たり1mg)、ミノキシジル内服薬(1日当たり6mg)を服用 ・医師は「1日おきに」使用と指示したが、自己判断で「毎日」使用していた →左頭頂部の頭痛と嘔気を自覚する →MRI検査により急性期脳梗塞と診断され、入院となる |
この事例では、用量について医師の指示を守っていませんでした。
薬を併用している点からも原因の特定は困難ですが、ミノキシジルタブレットの影響がないとは言い切れません。
ミノキシジルタブレットの3つの注意点
ミノキシジルタブレットの注意点は、以下の3つです。
- 通販による個人輸入は偽造薬の危険性がある
- 未成年や妊娠中の人は使用を控えるべき
- 薬の服用をやめると薄毛が再進行する恐れがある
AGA治療を検討している人は、参考にしてみてください。
通販による個人輸入は偽造薬の危険性がある
通販によるミノキシジルタブレットの個人輸入は、偽造薬の危険性があります。
偽造薬を服用するリスクは、以下のとおりです。
- 期待する効果が得られない可能性がある
- 品質や有効性、安全性が保証されていない
- 人体に有害な物質が含まれている恐れがある
- 不衛生な場所や方法で製造された可能性がある
- 正規のメーカー品を偽った偽造製品の可能性がある
- 効能や効果、安全性について、虚偽または誇大な表現を用いて販売される場合がある
- 自己判断で使用した薬で副作用や不具合が起きると、適切な対処が困難となるケースがある
個人輸入は危険性が高いため、ミノキシジルタブレットを手に入れたい場合は、クリニックを受診しましょう。
未成年や妊娠中の人は使用を控えるべき
以下に該当する人は、ミノキシジルタブレットの使用を控えてください。
- 未成年の人
- 妊娠、授乳中の人
- 妊娠の予定がある人
- 血圧に疾患がある人
- 腎臓や肝臓に異常がある人
- 心臓や肺、血管などの循環器系に疾患のある人
ミノキシジルは心臓や血管に負担をかける恐れがあるため、循環器に疾患を抱える人は服用を避けたほうが安全です。
胎児への影響を考慮して、妊娠・授乳中の人や妊娠の予定がある人も、ミノキシジルタブレットの使用は不可となります。
薬の服用をやめると薄毛が再進行する恐れがある
脱毛症状がよくなってくると「薬を減らそう」または「もう薬を飲まなくても大丈夫」と思うかもしれません。
しかし、ミノキシジルタブレットに限らずAGA治療では、薬の使用をやめると薄毛が再進行する恐れがあります。
薬の服用方法や治療方針に疑問がある際は、自己判断せずに医師に相談しましょう。
ミノキシジルタブレットの使用方法
ミノキシジルタブレットは、1日1回1錠を服用します。あくまで基本的な使用方法であり、用法用量に関して医師や薬品メーカーから指示がある場合は、そちらを優先してください。
薬剤を飲む際は、水またはぬるま湯を用います。
血液中の成分濃度を一定に保つために、毎日同じ時間に服用するのが望ましいです。
なお、薬の量を増やしたからといって効果は変わりません。自己判断による増量は、副作用のリスクを高めてしまいます。
ミノキシジルタブレットの費用
ミノキシジルタブレットの費用相場は、1ヶ月当たり6,000〜11,000円です。クリニックによっては、服用期間に応じて費用を割り引くケースもあります。
注意点として、AGA治療は自由診療に該当し、保険の適用外です。
医療機関ごとに価格設定は異なるため、治療を受ける前に費用目安を確認しておきましょう。
ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬
ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬について、表にまとめました。
AGA治療薬 | 推奨度 | 特徴 |
フィナステリド内服薬 | A(強く推奨する) | ・「5αリダクターゼ」の働きを阻害し髪の毛の成長を促進
・20歳以上の男性に効果的な治療薬 ・女性型脱毛症には非推奨 |
デュタステリド内服薬 | A(強く推奨する) | ・フィナステリドと同じ仕組み
・フィナステリドよりも多少優位な症状改善 ・性機能にまつわる副作用が生じる可能性 |
自毛植毛 | ・男性型脱毛症:B(推奨する)
・女性型脱毛症:C1(おこなってもよい) |
・自分の後頭部や側頭部の頭髪を、毛が薄くなった部分に移動
・植え付けた毛が定着しない可能性 |
※推奨度は男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインを参照
治療法ごとにメリットとデメリットがあるため、注意点を理解することが大切です。
内服薬での治療を望む場合は、フィナステリドやデュタステリドの服用が好ましいでしょう。
ミノキシジルタブレットに関するよくある質問
ミノキシジルタブレットに関するよくある質問は、以下のとおりです。
ミノタブはいつ飲めばよいですか?
ミノキシジルタブレットは、いつ服用しても問題ありません。
ただし、できるだけ「毎日同じ時間に飲む」ほうがよいといわれています。
薬を飲み忘れた際は、その1回分を飛ばして、次の日に1回分を服用しましょう。2回分を一度に服用すると、かえって身体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
ミノタブは女性も服用できますか?
ミノキシジルタブレットは、男性・女性どちらも服用可能です。
なお、妊娠中または妊娠予定のある人は薬を使用できません。なぜなら、妊娠中の使用に関して安全性が十分に確認できていないためです。
薬剤成分が母乳に移行する可能性があるため、授乳中の人もミノキシジルタブレットの服用が禁止されています。
ミノタブを飲むと初期脱毛がみられますか?
明確なデータはありませんが、ミノキシジルタブレットを飲むと初期脱毛が起きる可能性があります。
そもそも初期脱毛とは、AGA治療を開始した初期にみられる現象です。ヘアサイクルを整える作用の関係で、抜け毛が増える症状を指します。
「薬を飲んでから以前よりも毛が抜けて不安」という場合は、お近くの医療機関を受診してみてください。
ミノタブを使用するにはどうすればよいですか?
ミノキシジルタブレットは、薬局で市販されていません。薬を使用したいならば、クリニックを受診して薬を処方してもらいましょう。
日本未承認の薬のため、ミノキシジルタブレットを取り扱っているクリニックは少ない傾向にあります。ミノキシジルタブレットの服用を希望する人は、受診する機関で取り扱いがあるかを事前に確認しておくとスムーズです。
まとめ
この記事ではミノキシジルタブレットの効果や副作用、外用薬との違いについて解説しました。
【この記事のまとめ】
- ミノキシジルタブレットはAGA治療に用いられる内服薬で、日本では未承認
- ミノキシジルを主成分とするAGA治療薬は「内服薬」以外に「外用薬」もある
- ミノキシジルタブレットで発毛する仕組みは明確でない
- ミノキシジルタブレットの副作用は心血管系の障害が懸念される
- 通販での個人輸入は偽造薬のリスクがあり、クリニックでの処方が推奨される
- 未成年や妊娠中の人は、ミノキシジルタブレットの使用を控える必要がある
- ミノキシジルタブレットの服用を中止すると、脱毛症状が再進行する可能性がある
ミノキシジルタブレットは、発毛作用が期待されるAGA治療薬です。しかし、安全性が十分に確認されていないため、日本では承認されていません。
ミノキシジルタブレットの副作用や注意点を理解した上で、使用するかどうかを検討しましょう。