ミノキシジルタブレット(ミノタブ)の危険性6つ!外用薬との違いも解説

【この記事でわかること】
- ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは
- ミノキシジルタブレットの6つの危険性
- ミノキシジルタブレットと外用薬との違い
- ミノキシジルタブレットの効果
- ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬
ミノキシジルタブレットの危険性を理解し、AGA治療薬を決める参考になれば幸いです。
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは、AGA(男性型脱毛症)治療を目的とした内服薬です。
基本的には1日1回、1錠を水またはぬるま湯を用いて服用します。
薬の主成分である「ミノキシジル」は、もともと降圧剤として開発されました。しかし、服用者に増毛作用がみられ、AGA治療への応用が注目されるようになったのです。
注意点として、ミノキシジルタブレットは日本で承認されていません。なぜなら、効果や危険性の検証が十分でないためです。
ミノキシジルを主成分とした薬剤は、内服薬のほかに外用薬もあります。
主成分は同じですが、身体への影響は異なるため、混同しないように注意が必要です。
ミノキシジルタブレットの6つの危険性
ミノキシジルタブレットの危険性は、以下の6つです。
- 副作用が生じるリスクがある
- 動物実験で心臓病変がみられた
- 妊娠中・未成年の人は使用を控えるべき
- 日本皮膚科学会ガイドラインの推奨度は「D」
- 個人輸入によるミノタブは偽造薬の可能性がある
- ミノタブをAGA治療薬として承認している国は存在しない
一つずつみていきます。
副作用が生じるリスクがある
ミノキシジルタブレットを使用すると、以下のような副作用が生じるリスクがあります。
- 胸痛
- 動悸
- 息切れ
- むくみ
- 体重増加
- 呼吸困難
- 心拍数増加
- うっ血性心不全
このように、ミノキシジルタブレットは心疾患のリスクを高めます。
ミノキシジルタブレットを使用した症例を見てみましょう。
【症例】
・41歳男性 ・フィナステリド内服薬(1日当たり1mg)、ミノキシジル内服薬(1日当たり6mg)を服用 ・医師は「1日おきに」使用と指示したが、自己判断で「毎日」使用していた →左頭頂部の頭痛と嘔気を自覚する →MRI検査により急性期脳梗塞と診断され、入院となる |
上記の事例で「急性期脳梗塞」を引き起こした大きな要因は、医師の指示した用量を守らなかった点といえます。
そのほか、薬を併用しているため原因の特定は難しいですが、ミノキシジルタブレットが悪影響を与えた可能性も否定できません。
なお、副作用の有無や程度は個人によって異なります。薬を服用してから異変を感じたら、速やかに医療機関に相談してください。
動物実験で心臓病変がみられた
動物実験で心臓病変がみられた点が、ミノキシジルタブレットの危険性の一つです。
ファイザー社は「Loniten(ロニテン)」という名前で、ミノキシジル内服薬を販売しています。
ロニテンの添付文書では、以下のような警告文が記載されています。
ロニテン錠には強力な降圧剤ミノキシジルが含まれており、重篤な副作用を引き起こす可能性があります。心嚢液貯留を引き起こし、場合によっては心タンポナーデに進行し、狭心症が悪化することもあります。ロニテンは、利尿薬と他の2つの降圧剤の最大治療用量に十分な反応を示さない高血圧患者にのみ使用してください。
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※日本語に翻訳した文章です
具体的に、ミノキシジルによる動物実験では、4つの心臓病変が確認されました。
- 心外膜炎
- 出血性病変
- 肥大と拡張
- 乳頭筋、心内膜下壊死
動物実験の結果が、人間にどれほど当てはまるかは不明です。しかし、人間にとっても危険性がある確率は高いといえるでしょう。
妊娠中・未成年の人は使用を控えるべき
ミノキシジルタブレットの使用を控えるべき人は、以下のとおりです。
- 未成年の人
- 妊娠、授乳中の人
- 妊娠の予定がある人
- 血圧に疾患がある人
- 腎臓や肝臓に異常がある人
- 心臓や肺、血管などの循環器系に疾患のある人
ミノキシジルは心臓や血管に負担をかける恐れがあります。そのため、循環器に疾患のある人は服用を避けましょう。
また、妊娠中の使用に関しては、安全性が十分に確認できていません。薬剤成分が母乳に移行すると、胎児に悪く作用する危険性があるため、授乳中の使用も禁止されています。
「妊娠しているかもしれない」という時点で、ミノキシジルの服用は控えるほうが安心です。
日本皮膚科学会ガイドラインの推奨度は「D」
日本皮膚科学会ガイドラインの見解では、AGA治療におけるミノキシジルタブレットの推奨度は「D」です。
ミノキシジルタブレットの有用性について、臨床試験は実施されていません。つまり、薬剤の効能や安全性の検証は、十分でないといえます。
結果として、日本皮膚科学会は男性型・女性型脱毛症の治療において、ミノキシジルタブレットを用いないように呼びかけています。
個人輸入によるミノタブは偽造薬の可能性がある
ミノキシジルタブレットは市販されていないため、通販サイトで個人輸入しようと考える方もいるでしょう。しかし、医薬品の個人輸入には偽造薬のリスクがあります。
偽造薬を使用すると、以下のような危険性が考えられます。
- 期待する効果が得られない可能性がある
- 品質や有効性、安全性が保証されていない
- 人体に有害な物質が含まれている恐れがある
- 不衛生な場所や方法で製造された可能性がある
- 正規のメーカー品を偽った偽造製品の可能性がある
- 効能や効果、安全性について、虚偽または誇大な表現を用いて販売される場合がある
- 自己判断で使用した薬で副作用や不具合が起きると、適切な対処が困難となるケースがある
ミノキシジルタブレットを手に入れたい場合は個人輸入ではなく、クリニックを受診して正規ルートから処方してもらうようにしましょう。
ミノタブをAGA治療薬として承認している国は存在しない
日本はもちろん、どの国もミノキシジルタブレットをAGA治療薬として承認していません。
ミノタブはクリニックで処方できる薬といっても、安全性が保証されているわけではない点を理解しておきましょう。
AGA治療では、長期的な薬の使用が求められます。なぜなら、服用を中止するとAGAが再進行し、薄毛や脱毛が悪化する可能性があるためです。
長く治療するからこそ、安心できる薬を選ぶことが大切です。
ミノキシジルタブレットと外用薬との違い
ミノキシジルタブレットと外用薬との違いを、表にまとめました。
ミノキシジルタブレット(ミノタブ) | ミノキシジル外用薬 | |
主成分 | ミノキシジル | ミノキシジル |
使用方法 | 1日1回1錠を飲む | 1日2回患部に塗る |
日本での承認・非承認 | 非承認 | 承認 |
効果 | 発毛効果が科学的に立証されていない | 発毛効果が科学的に立証されている |
推奨度 | D(推奨されない) | A(強く推奨する) |
※推奨度は男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインを参照
ミノキシジル外用薬の研究結果は、以下のとおりです。
【ミノキシジル外用薬の研究結果】
・男性型脱毛症 →脱毛部の総毛髪数が、ベースラインより平均で20.9本増加 ※観察期間は24週
・女性型脱毛症 →脱毛部1平方センチメートル以内の毛髪数が、平均で13.18本増加 ※観察期間は24~32週 |
同じミノキシジルを主成分とする内服薬と外服薬ですが、外服薬は発毛効果が科学的に証明されています。
ミノキシジルタブレットの効果
ミノキシジルタブレットによる発毛・増毛のメカニズムは明らかではありません。
なお、以下のような仕組みで、ミノキシジルにより毛が生えると考える説もあります。
- ミノキシジルがヘアサイクルの成長期を延ばす
- 毛包(頭皮の内側で毛根を包む組織)が太くなる
- 毛の組織の血流が改善する
- 毛に栄養が運ばれる
- 発毛が促進される
そもそもヘアサイクルとは、1本1本の髪の毛が発毛と脱毛を繰り返す仕組みです。「成長期→中間期→休止期→毛が抜ける(新しい毛が生えてくる)」という流れで、毛が生えたり抜けたりします。
ヘアサイクルを整えると、AGAの症状改善につながります。
ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬
ミノキシジルタブレット以外のAGA治療薬を、以下にまとめました。
AGA治療薬 | 推奨度 | 特徴 |
フィナステリド内服薬 | A(強く推奨する) | ・「5αリダクターゼ」の働きを阻害し髪の毛の成長を促進
・20歳以上の男性に効果的な治療薬 ・女性型脱毛症には非推奨 |
デュタステリド内服薬 | A(強く推奨する) | ・フィナステリドと同じ仕組み
・フィナステリドよりも多少優位な症状改善 ・性機能にまつわる副作用が生じる可能性 |
自毛植毛 | ・男性型脱毛症:B(推奨する)
・女性型脱毛症:C1(おこなってもよい) |
・自分の後頭部や側頭部の頭髪を、毛が薄くなった部分に移動
・植え付けた毛が定着しない可能性 |
※推奨度は男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインを参照
内服薬によるAGA治療を希望するならば、ミノキシジルタブレットよりもフィナステリドやデュタステリドのほうがおすすめです。
まとめ
この記事ではミノキシジルタブレットの危険性や、外用薬との違いについて解説しました。
【この記事のまとめ】
- ミノキシジルタブレットはAGA治療目的の内服薬
- ミノキシジルタブレットは副作用として心疾患のリスクがあり、動物実験では心臓病変が確認されている
- 妊娠中や未成年、循環器疾患のある人は、ミノキシジルタブレットの服用を避けるべき
- 日本皮膚科学会の推奨度は「D」で、ミノキシジルタブレットをAGA治療薬として承認する国は存在しない
- 個人輸入には偽造薬のリスクがある
- ミノキシジルを主成分とするAGA治療薬は、タブレット以外に「外用薬」もある
- AGA治療の内服薬ならば、フィナステリドやデュタステリドなどがおすすめ
ミノキシジルタブレットには「心疾患の副作用」や「個人輸入による偽造薬」などの危険性があります。リスクを踏まえた上で、どのAGA治療薬を使用するかを検討しましょう。
自分一人で判断できないときは、お近くのクリニックに相談してみてください。