薄毛治療(AGA治療)とは?効果や期間、費用を紹介

【この記事でわかること】
- 薄毛治療(AGA治療)とは
- 薄毛になる仕組み
- 薄毛になる原因
- 薄毛治療の効果
- 薄毛治療の種類・治療薬
- 薄毛治療の費用
- 薄毛治療で効果が出る期間
- 薄毛治療の注意点
- 薄毛治療に関するよくある質問
薄毛治療の理解を深め、自分に合った治療法を見つけるための参考になれば幸いです。
薄毛治療(AGA治療)とは
AGAとは、思春期以降に特定部分の髪の毛が、徐々に抜けていく症状を指します。「Androgenetic Alopecia」の略称で、男性型脱毛症という意味です。
AGAは早い人は10代から見られ、年齢が増加するにつれて、額の生え際や頭頂部の髪の毛が薄くなっていきます。
また、AGAと同じく脱毛がみられる病気としては、主に女性がかかる「女性型脱毛症」や、年齢や男女関係なく発症する「円形脱毛症」などが挙げられます。
日本人男性がAGAを発症する頻度は約30%で、約3人に1人が薄毛に悩んでいる状態です。
つまり、薄毛は日本人にとって、身近な悩みといえるでしょう。
薄毛治療(AGA治療)の目的は、AGAの進行を予防・抑制し、発毛を促すことです。髪の毛に悩みを抱えている方は、クリニックに相談してみてください。
薄毛になる仕組み
薄毛になる仕組みは、以下のとおりです。
- ホルモンバランスが乱れる
- 髪の毛の細胞に存在する酵素「5αリダクターゼ」が活性化する
- 5αリダクターゼが、男性ホルモン「テストステロン」と結びつく
- テストステロンが「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変化する
- DHTが髪の成長を抑制し、髪の寿命を短くする
- 髪の毛が長く・太く成長する前に抜けてしまう
- 薄毛が目立つようになる
簡単にまとめると、薄毛を発症するのは「5αリダクターゼ」と「テストステロン」の結合が原因となります。
薄毛になる原因
薄毛になる主な原因は、以下の2つです。
- 遺伝
- 男性ホルモンの影響
薄毛は遺伝する確率が高いため、身内でハゲている方がいる場合はAGAになりやすいです。「生え際が薄くなってきた」と感じたら、早めに治療に取り組みましょう。
脱毛は体質による要因が大きいですが、生活習慣の乱れやストレスなども、影響を与える可能性があります。
薄毛治療の効果
薄毛治療には抜け毛を予防して、髪の毛のサイクルを整える効果が期待できるでしょう。
日本皮膚科学会が発表したガイドラインでは、AGAにおいて「フィナステリド」と「デュタステリド」の内服を強く推奨しています。また、ミノキシジルの外用も、脱毛に効果的と報告されています。
たとえば、フィナステリドを1日当たり1mg、5年間継続して内服した結果「99.4%」の方に症状の改善がみられました。
薄毛治療の種類・治療薬
薄毛治療の種類・治療薬を、4つ紹介します。
- フィナステリド内服薬
- デュタステリド内服薬
- ミノキシジル外用薬
- 植毛
一つずつ解説していきます。
フィナステリド内服薬
髪の成長を抑制する「DHT」が増えると、薄毛を引き起こします。フィナステリドは、テストステロンをDHTに変える「5αリダクターゼ」のⅡ型を阻害する薬です。
フィナステリド内服薬を48週間服用したところ、以下のような結果になりました。
- 1日当たり1mgを服用:58%が軽度改善以上の効果
- 1日当たり0.2mgを服用:54%が軽度改善以上の効果
※414名の日本人男性被験者を対象とする
※頭頂部の写真撮影による効果判定による
ただし、国内の臨床試験は、20歳以上の男性を対象に実施されています。女性型脱毛症においてフィナステリド内服は推奨されておらず、男性でも20歳未満に対する安全性は確保されていません。
デュタステリド内服薬
デュタステリドは、AGAの原因となる「5αリダクターゼ」のⅠ型とⅡ型を阻害します。基本的なメカニズムは、フィナステリドと同様です。
フィナステリドと比較してデュタステリドは、薄毛治療において多少優位な症状改善がみられました。
しかし、インポテンツや射精障害など、性機能にまつわる副作用が生じるケースがあります。そのため、治療をはじめる前には、副作用に関する説明と同意が必要です。
ミノキシジル外用薬
ミノキシジルはもともと高血圧症の治療薬でしたが、増毛効果が発見され、薄毛治療を目的として外用薬が開発されました。
毛が濃くなる作用がみられるものの、メカニズムは明確ではありません。一般的には「カリウムチャネルの解放」や「細胞への直接作用」などによる発毛効果と考えられています。
ミノキシジルを用いた試験では「脱毛部の総毛髪数が、ベースラインより平均で20.9本増加した」という結果が出ました。
さらに、ミノキシジル外用薬は、AGAだけでなく女性型脱毛症にも有用といわれています。
植毛
薄毛治療では薬を用いた方法以外にも、毛皮を採取して移植する「自毛植毛」があります。
将来的にAGAの影響を受けないと考えられる、自分の後頭部または側頭部の頭髪を、薄くなった部分に移動させる治療法です。
植え付けた毛が定着すればヘアサイクルが繰り返されますが、1回の植毛で満足のいく結果になるとは限りません。同じ内容の植毛でも、もともとの毛の太さによって印象は大きく左右されます。
薄毛治療の費用
薄毛治療の費用目安を、以下にまとめました。
項目 | 費用目安 |
薬代 | 5,000~20,000円(1月当たり) |
初診料 | 無料~5,000円(1回当たり) |
再診料 | 1,000~3,000円(1回当たり) |
検査料 | 5,000~15,000円(1回当たり) |
これらの価格をもとにした、1回の診察にかかる費用目安は以下のとおりです。
- 初回診療、薬代・検査料ありの場合:10,000~40,000円
- 再診料、薬代あり、検査料なしの場合:6,000~23,000円
薄毛治療には、薬代のほかにも診察料や検査料がかかる点に注意しましょう。
受診するクリニックや使用する薬、治療法などで費用は前後するため、上記はあくまで参考程度としてください。
薄毛治療で効果が出る期間
薄毛治療で効果が出る期間は、半年から1年が目安です。
「薬の服用よりも植毛のほうが、すぐに変化を感じられる」と考える方もいますが、毛の定着度をチェックするには時間を要します。
ほとんどの植毛した毛は1〜2ヶ月程度でいったん抜けてしまい、100日間ほどの休止期があった後に発毛がはじまります。植毛の最終的な仕上がりを判定するには、およそ10ヶ月はかかるでしょう。
薄毛治療の注意点
薄毛治療の注意点は、主に4つあります。
- 副作用が生じる可能性がある
- クリニック選びが重要になる
- 薄毛治療は継続的に取り組む必要がある
- AGA以外が原因で薄毛になるケースがある
髪の毛で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
副作用が生じる可能性がある
薄毛治療では、以下のような副作用が生じる可能性があります。
治療法 | 考えられる副作用 |
フィナステリド内服薬 | ・肝機能障害
・男子胎児の生殖器官の異常(妊婦に投与した場合) |
デュタステリド内服薬 | ・性機能障害
・男子胎児の生殖器官の異常(妊婦に投与した場合) |
ミノキシジル外用薬 | ・かゆみ
・毛包炎 ・接触皮膚炎 ・顔面の多毛 |
副作用を把握した上で、薄毛治療をおこなうかを検討してみてください。
クリニック選びが重要になる
クリニックによって施術内容や費用は異なるため、受診する機関は慎重に選ぶことが重要です。
なかには「キャンペーン中」と強調し、契約を急がせるクリニックも存在します。強引に手術をすすめるクリニックは、選ばないほうが安全です。
可能であれば複数のクリニックを比較し、納得いくまでカウンセリングを受けましょう。
なお、薄毛治療は特定商取引法の指定役務に当てはまらないため、クーリング・オフできません。
治療の契約を結ぶ前には、契約内容や中途解約の条件などを、念入りに確認する必要があります。
薄毛治療は継続的に取り組む必要がある
薄毛治療は継続的に取り組む必要がある点が、注意点の一つです。
治療の作用があらわれるには、半年から1年程度かかります。「変化が感じられない」と自己判断で減薬・中止はせずに、不安なときは担当医に相談しましょう。
また、フィナステリドは内服を中止すると、効果がなくなるといわれています。
薄毛改善の効果を得るには、続けて薬を服用することが大切です。
AGA以外が原因で薄毛になるケースがある
「AGAで薄毛になった」と思っていても、実際はほかの病気が原因で脱毛するケースがあります。
AGAと似た症状がみられる疾患としては、以下が挙げられるでしょう。
- 円形脱毛症
- アトピー性疾患の合併による脱毛
- I型糖尿病や甲状腺疾患の影響による脱毛
「円形脱毛症」というと10円ハゲを想像するかもしれませんが、頭部全体が薄くなるケースもあります。
ほかの疾患が原因で脱毛している場合、AGAの治療薬では効果が見込めません。ほとんどの医療機関では、AGA以外の疾患にかかっていないかを確認するために、治療開始前に血液検査をおこないます。
薄毛治療に関するよくある質問
薄毛治療に関するよくある質問は、以下のとおりです。
薄毛治療はどうゆう流れですか?
薄毛治療は、以下の流れで進んでいきます。
-
- カウンセリング
- 医師による診断
- 治療方法の決定
- 血液検査の実施
- 治療開始
- 定期的な検診
カウンセリングをもとに、医師が頭皮や髪の毛の状態をチェックし、治療方法を提案します。その後、血液検査で健康状態を確認し、治療を進めていきましょう。
薄毛治療で効果が出るまでには数ヶ月〜1年ほど要するため、定期的な検診もおこないます。
薄毛は完治しますか?
残念ながら、薄毛の完治は困難です。治療を施したからといって、急に増毛するわけではありません。
薄毛治療の目的は、あくまで脱毛症状を抑制して、進行を遅らせることです。そのため、できるだけ早く治療を開始し、薄毛の進行を食い止める必要があります。
薄毛治療は保険適用外になりますか?
基本的に、薄毛治療には保険が適用されません。
生命に関わる病気ではないため、美容整形と同じく「自由診療」に該当します。また、AGA治療は医療費控除の対象外となります。
費用は全額自己負担となる点を踏まえて、治療の有無を検討しましょう。
薄毛治療は何科を受診しますか?
薄毛治療を希望する方は、皮膚科もしくはAGAを専門とするクリニックに相談してみてください。
治療を受ける前に
- 症状がみられる箇所
- 薄毛が気になりはじめた時期
- 家系に薄毛の人がいるか
などを整理しておくと、診察がスムーズに進むでしょう。
まとめ
この記事では、薄毛治療(AGA治療)の効果や期間、費用について解説しました。
【この記事のまとめ】
- 薄毛治療(AGA治療)は薄毛の進行を抑え、発毛を促進する方法
- 薄毛の主な要因は、遺伝と男性ホルモンの影響
- 薄毛治療の効果があらわれるには半年~1年ほど必要
- 治療法は内服薬や外用薬、植毛など
- 薄毛治療はクリニック選びが大切
- 薄毛治療は継続的に取り組まなければいけない
- 薄毛治療は保険の適用外となる
薄毛は放置していると、さらに症状が進行する恐れがあります。「生え際が薄くなってきた」と感じたら早期に治療を開始して、薄毛の進行を遅らせましょう。