クラミジア
|クラミジアについて
クラミジアは、おもに性行為によって細菌感染する、性感染症のひとつです。
ほとんどの患者に自覚症状がないため、気づかずに放置していると、数年後に「心当たりがないのに感染していた」というケースもあります。
自分の陰部に違和感を感じると、クラミジアの感染を疑って不安に感じる方もいるでしょう。
|クラミジアは国内で最も患者が多い性感染症

クラミジアは、国内で最も感染者数が多いとされる性感染症です。おもに、性行為による接触で「クラミジア・トラコマティス」という細菌に感染して発症します。
国内の患者数は2002年のピーク時から減少しているものの、2016年頃から再び増加しています。20代の感染者数が最多で、なかでも女性の患者が多いです。
男女ともに無症状のケースが多く、気付かずに放置していると生殖器の炎症を引き起こし、妊娠しにくくなる可能性があります。
クラミジアは早めに治療を始めれば完治できる病気なので、不安に感じたらすぐに病院や専門のクリニックを受診しましょう。
|クラミジアの感染経路と原因
クラミジアの感染源は「クラミジア・トラコマティス」という細菌です。
感染している部位の粘膜や分泌物を通じて感染するので、患者との性行為(アナルセックス、オーラルセックスを含む)で感染する可能性があります。1回の性行為で感染する確率は、約30〜50%です。
また、キスやディープキスでも感染リスクはあるものの、詳細はわかっていません。
おもな感染部位は、以下のとおりです。
男性:尿道
女性:膣、子宮頸管
共通:肛門、咽頭(喉)、結膜(目)
妊婦がクラミジアに感染している場合、出産時に乳児にうつる可能性もあります。
|クラミジアの症状
クラミジアの症状は、感染している部位ごとに異なります。
ただし、患者の半数以上(とくに女性)は無症状なので、長期間放置されるケースも多いです。
◉男性の症状
男性がクラミジアに感染すると、約50%の患者に症状が現れるとされています。
おもな症状は、以下のとおりです。
陰部のかゆみ
精巣の痛み、腫れ
排尿時の痛み(尿道炎)
陰茎や尿道からのサラサラした分泌物(透明、白色)
症状に気づかないまま時間が経ってしまうと、精巣の炎症(精巣上体炎)を引き起こし、男性不妊の原因になる可能性があります。
◉女性の症状
女性がクラミジアに感染すると、20〜30%の患者に症状が出ると考えられています。
おもな症状は、以下のとおりです。
排尿時の痛み
下腹部の痛み
性行為での痛み
異常な量のおりもの
不正出血(生理期間以外での出血)
クラミジアに感染すると「おりもの」の匂いに変化はありませんが、量が増える可能性があります。
症状が進行すると、子宮や骨盤の炎症(子宮頸管炎、子宮内膜症、卵管炎、骨盤腹膜)を引き起こしやすいので、不妊の原因になるでしょう。
また、クラミジアに感染している女性が妊娠すると、早産や流産、子宮の外で妊娠が起こる「異所性妊娠」のリスクが高まります。
さらに、出産時に新生児の「結膜炎」や「肺炎」の原因になるかもしれません。
妊娠中に感染すると母子の健康に悪影響が出やすいので、妊婦健診のときにはできるだけクラミジアの検査を受けましょう。
◉共通する症状
「性行為でうつる病気」と認識している方が多いので、陰部以外の症状ではクラミジアの感染を疑いにくいです。
それでも、アナルセックスで肛門に感染したり、オーラルセックスで喉に感染したり、直接的に性器同士が接触しなくても感染する可能性はあります。
クラミジアに感染している方との接触や、不特定多数の方との接触があり、上記のような症状が続くときは早めに病院を受診してみてください。
|クラミジアの潜伏期間
クラミジアの潜伏期間は、約1〜3週間です。
まだ症状が出ていない上記の期間中でも、他人に感染させる可能性があります。
また、発症後も症状が出にくく、何年も気づかずに放置するケースもあります。
慢性化すると、男女ともに不妊を引き起こす可能性があるので、少しでも心当たりがあれば早めに病院を受診しましょう。
|クラミジアの検査方法とタイミング
クラミジアの検査方法と実施するタイミングは、以下のとおりです。
- 抗原検査|感染直後、治癒の確認
- 抗体検査|感染から3〜4週間後
パートナーが陽性だったときやコンドームを使わない性行為(オーラルセックスを含む)をしたときなど、感染が疑われるときはクラミジアの検査を検討してみてください。
なお、女性は生理中にクラミジアの検査を受けられません。
採血や喉、肛門など、膣以外の部分で検査を受けるか、生理が終わってから検査にいきましょう。
◉抗原検査|感染直後、治癒の確認
クラミジアの検査で実施されるおもな方法は、抗原検査です。
感染部位の分泌物を採取し、体内に細菌がいるかを調べます。
潜伏期間は約1〜3週間ですが、抗原検査の場合、感染が疑われる行為から約1〜3日経てば検査ができます。
抗原検査のやり方は、以下のとおりです。
- 男性:尿を採取する
- 女性:膣の分泌物を綿棒で採取する
- 肛門:肛門に綿棒を入れて分泌物を採取する
- 結膜(目):目の分泌物やめやにを綿棒で採取する
- 咽頭(喉):咽頭の粘膜を綿棒で採取する、うがい液で採取する
採取した検体にクラミジアがいるのかを調べるために、以下の検査が実施されます。
忙しくて来院できないときや受診に抵抗があるときは、検査キットを使って自身の分泌物を採取し、郵送にて調べてもらう方法もあります。
◉抗体検査
血液検査によって細菌に対抗する物質(抗体)の有無を調べるのが、抗体検査です。
免疫ができるまでに時間がかかるので、感染が疑われる行為から3〜4週間以上経てば検査ができます。しかし、クラミジアの抗体検査には、以下のデメリットがあります。
- 過去の感染で作られた抗体に反応する可能性があり、現在の感染状況がわかりにくい
- クラミジアに感染している部位(性器、喉、肛門、結膜)を特定できない
そのため、クラミジアが疑われるときは、現在の感染状況を正確に判定できる「抗原検査」を行うケースが多いです。
|クラミジアの治療法・抗菌薬、抗生物質
クラミジアを放置していても、自然治癒しない可能性が高いので、病院やクリニックで治療を行う必要があります。
おもな治療法は、以下のような抗菌薬や抗生物質の服用です。
- マクロライド系薬
- ニューキノロン系薬
- テトラサイクリン系薬
治療期間(服用期間)は1〜2週間程度です。
薬の服用が終わって3〜4週間が経過したタイミングで抗原検査を行い、細菌がいなければ治療が完了します。
クラミジアは、性行為でお互いが感染する「ピンポン感染」を起こしやすいので、パートナーと一緒に治療を行うケースも多いです。
|当院の検査費用
・ベーシック検査(喉) ¥4,500 | |
・ベーシック検査(性器) ¥4,500 | |
・即日検査 ¥1,900~ |
|よくある質問
性行為以外の原因はある?
クラミジアは、性行為(オーラルセックス、アナルセックスを含む)以外でも感染するかもしれませんが、可能性は低いです。
実際に、キスで感染する可能性も指摘されていますが、今のところ詳しくはわかっていません。
また、トイレや温泉などで感染する可能性も低いです。
クラミジアに予防薬はある?
クラミジアには、以下2つの予防薬があります。
- Doxy PEP(ドキシペップ):性行為後、72時間以内に服用
- Doxy PrEP(ドキシプレップ):性行為後、毎日服用
しかし、予防薬を服用すると薬に対抗する細菌が増えたり、副作用が出たりする可能性があるので、処方されないケースが多いです。
ストレスが原因で感染する?
ストレスとクラミジアの感染に、直接的な関係はありません。
ただ、ストレスが溜まりすぎると免疫が低下しやすいので、患者との性行為でクラミジアに感染するリスクが高まるでしょう。
クラミジアに感染する浮気以外の原因は?
パートナーが浮気や風俗の利用などをしていなくても、クラミジアの検査で陽性になるケースはあります。
症状がなく気づかない場合もあるため、過去の性行為で感染していたのかもしれません。
クラミジアに感染する浮気以外の原因は?
パートナーが浮気や風俗の利用などをしていなくても、クラミジアの検査で陽性になるケースはあります。
症状がなく気づかない場合もあるため、過去の性行為で感染していたのかもしれません。
クラミジアが完治したら妊活しても良い?
クラミジアの治療が終わっても、ほかの部位がクラミジアに感染している可能性はあります。
感染した状態で妊娠すると、流産や早産、胎児への感染といったリスクが高まるので、妊活の前には、産婦人科や専門のクリニックで検査を受けましょう。