HIV
|HIVとは
HIVとは「HIV(Human Immunodeficiency Vir:ヒト免疫不全ウイルス)」のことです。
免疫にかかわるヘルパーTリンパ球(CD4細胞)やマクロファージに感染し、徐々に免疫力を低下させます。
そのため、体を病原体から守る力が弱まり、健康な状態であれば防げるような、細菌やウイルスなどによる日和見感染症にかかりやすくなります。
HIVというとAIDS(エイズ)を連想する方もいるかもしれませんが、HIV感染とAIDSは同義ではありません。
AIDSは正式には「後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome, エイズ)」のことです。HIVが免疫細胞内で増殖し、特定の23疾患に罹患していると確認された場合、AIDSと診断されます。
|HIVの3つの感染経路
◉性行為による感染
HIVは血液や精液、膣分泌液に多く含まれ、性行為により性器や肛門などの粘膜、傷口から感染します。また、口腔を使った性行為をした場合、口腔粘膜からの感染の可能性も考えられます。
とくに、腸管粘膜は膣や口腔に比べて、粘膜の層が薄いため傷つきやすくHIVが入り込みやすい構造です。そのため、膣での性行為に比べ、感染のリスクは高まります。
ただし、体に触れたり、入浴したりといった日常行為では感染しません。軽いキスも口の中に傷がなければ感染の可能性はありません。
◉母子感染
母親がHIVに感染している場合には、胎盤や産道、母乳を通して赤ちゃんに感染します。そのため「HIV母子感染予防対策マニュアル第9版」によれば、以下のような感染対策が推奨されています。
- 妊娠初期におけるHIV検査
- 妊娠中の抗HIV療法
- 帝王切開による分娩
- 児への抗HIV療法
- 人工栄養による授乳
気づいた段階で早めの対処を行えば、赤ちゃんへの感染の確率を0.5%以下にまで下げられます。
母子感染を防ぐために、早期発見や早期介入を意識しましょう。
◉血液を介して感染
HIVは覚醒剤の注射の回し打ちや、輸血により、HIVを含む血液が体内に入り感染します。
現在、日本で使用されている医療用の注射針は使い捨てもしくは消毒済みなので、医療機関での注射の際には感染の心配はありません。
ただし、医療従事者は針刺し事故によってHIV感染につながる場合もあります。適切な針の取り扱いや廃棄を心がけましょう。
|HIVに感染する確率
HIVは、体の中にどのように入るかにより感染する確率が異なります。
感染経路 | 確率 |
コンドームを使用しない性行為 | 0.1~1% |
母子感染(予防しない場合) | 20~30% |
母子感染(予防した場合) | 0.5~1% |
輸血 | 90% |
針刺し事故 | 0.3% |
静脈注射ドラッグ使用時の針共有 | 0.67% |
アナルセックス(受け入れ側) | 0.5% |
膣を使ったセックス(女性側) | 0.1% |
アナルセックス(挿入側) | 0.067% |
膣を使ったセックス(男性側) | 0.05% |
フェラチオ(受け入れ側) | 0.01% |
フェラチオ(挿入側) | 0.005% |
|HIVの初期症状までの経過
◉急性感染期
HIVは感染後2~6週間でウイルスが急増し、以下のような症状が現れます。
- 発熱
- 咽頭痛
- 倦怠感
- 筋肉痛
- リンパ節腫脹
- 皮疹
風邪やインフルエンザと似た症状が出現し、数週間程度で軽快します。なかでも、多いのは発熱(96%)、リンパ節腫脹(74%)、咽頭痛、皮疹(ともに70%)です。
どれか一つだけの症状が現れるわけではなく、複数の症状が同時に起こります。
◉無症状期
急性感染期をすぎると、症状のない期間が数年~数十年続きます。
しかし、症状がないからといってHIVが弱体化しているわけではありません。無症候期の間でもHIVは毎日100億個のペースで増え続け、免疫細胞(おもにCD4細胞)を死滅させます。
発症期はHIVの増殖で免疫力が低下が続き、免疫不全の状態となり、健康な状態であれば防げる感染症にかかったり、腫瘍が発生したりします。
発症後は、適切に治療をしない場合約2年で死に至ります。
|HIVに気づくきっかけ
HIV感染後の症状は風邪やインフルエンザに似ていたり、無症状期間があったりするため、気づきにくい可能性もあります。
HIV感染を疑い、検査をしたきっかけには以下のようなものが挙げられます。
献血時の検査
交際前、婚前診断
パートナーの陽性
他の性感染症の検査
HIV様症状が頻回かつ重症化
不安に思う症状や性行為の経験があれば、HIV感染かどうかを知るためにも早期に検査を受けましょう。
|HIVの検査方法
当院の検査方法は、ベーシック検査と即日検査の2つがございます。
ベーシック検査と即日検査があり、違いは以下の通りです。
・通常検査:結果がでるまで約1週間
・即日検査:検査を受けた15分後に結果がわかる
|料金表
・ベーシック検査 ¥9,000
・即日検査 ¥9,000