器質性EDの3つの原因とは?治療方法や生活習慣との関係を解説

性行為中に勃起しづらい、以前よりも硬くならないと感じたことはありませんか。 思うように勃起ができない状態をEDと呼びますが、身体の問題が原因で生じるのが器質性EDです。 器質性EDは、生活習慣と密接な関係があります。そのため、クリニックによる治療にくわえて、原因となる生活習慣の改善も大切です。 この記事では、器質性EDの原因や治療法、生活習慣との関係について解説していきます。

この記事でわかること

  • 器質性EDの原因
  • 器質性EDと生活習慣病の関係性
  • 器質性EDの自分でできる改善方法
  • 器質性EDのの治療方法

この記事を通じて、器質性EDの治療法を知り、より自分に合う改善方法を見つかれば幸いです。

器質性EDとは

器質性EDとは、身体的な問題が原因で起こるED(勃起不全)です。
生活習慣病による血管障害や神経障害、男性ホルモンの低下、手術や外傷などが原因で発症します。

器質性EDの発症率は、30代ごろから年を重ねるごとに徐々に増えていく傾向です。
薬物療法や生活習慣の改善、ホルモン補充療法などによって、改善が期待できる可能性もあります。

器質性EDの3つの原因

器質性EDは、主に以下の原因で発症します。

  • 血管の障害
  • 神経の障害
  • 男性ホルモンの低下

それぞれみていきましょう。

血管の障害

器質性EDの主な原因の一つは、加齢や生活習慣病による血管の障害です。
器質性EDは陰茎海綿体の動脈硬化によって引き起こされると言われています。

陰茎海綿体は、勃起時に陰部の血流を調節する役割をもつ組織です。
以下の原因により、動脈硬化が進行すると考えられています。

  • 加齢
  • 肥満
  • 生活習慣病

動脈硬化が進むと血流が悪くなり、勃起に必要な血液が十分に届かなくなるため、EDの症状が悪化します。

神経の障害

勃起は、性的な刺激が脳から神経を通じて陰茎に伝わると起こります。
そのため、何らかの原因によって神経が傷つくと勃起に関わる神経伝達が妨げられ、EDになる可能性があります。

EDの原因となる神経の障害は、以下の持病をお持ちの方に発症する傾向です。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脳卒中
  • てんかん
  • パーキンソン病

ほかにも、陰茎部の手術による外傷により神経を損傷し、EDになる人もいます。
持病を持っている場合はED治療を受ける前に病気について医師に伝えましょう。

男性ホルモンの低下

テストステロンと呼ばれる男性ホルモンの低下は、器質性EDの原因として考えられます。
テストステロンは、骨や筋肉の発達や勃起力、性欲を維持するなど、男性にとって重要な働きをする男性ホルモンです。
テストステロンが低下する原因は以下が考えられます。

  • 加齢
  • 喫煙
  • 飲酒
  • ストレス
  • 運動不足

テストステロンが低下すると性欲が減少し、性行為や自慰行為の回数も減少します。
勃起する機会が減少するため、EDをさらに進行させるでしょう。

器質性EDの検査方法・セルフチェック法

「自分が器質性EDに当てはまるか知りたい」という方は、以下の項目をご確認ください。
断定はできませんが、以下のセルフチェックに当てはまる項目が複数ある場合、器質性EDの可能性があります。

  • 朝立ちしない
  • 夜間勃起しない
  • 勃起しない/しづらい
  • 勃起はするが、硬さが足りない
  • 性行為中に勃起を維持できない(中折れ)
  • 高血圧である
  • 糖尿病である
  • 肥満体質である
  • 排尿障害がある
  • 陰部の変形がある
  • 前立腺に異常がある
  • 神経疾患を持っている
  • 陰部の手術を行ったことがある

EDガイドラインから一部抜粋

複数当てはまると、すでに器質性EDが進行している可能性が考えられるため、早めの受診をおすすめします。

器質性EDが起こりやすい年齢は30代〜50代

器質性EDが起こりやすい年齢は、30代〜50代です。
肥満や生活習慣病、動脈硬化は加齢とともに増える傾向があり、器質性EDについても40代〜50代で徐々に増えると言われています。
肥満だけを見ると30代から増えている傾向もあるため、30代で器質性EDに悩む方もいます。

器質性EDと朝立ちの関係

器質性EDになると、朝立ちしにくくなります。

睡眠中は自律神経の影響から、一定のスパンで勃起を繰り返しています。
起床時に勃起している状態が「朝立ち」です。

ただ、肥満や糖尿病などの影響から動脈硬化が進むと、血流が悪くなるため陰茎への血液が行き渡らなくなります。
そのため「朝立ちしなくなった」「以前より回数が減った」という方は器質性EDの可能性があります。

器質性EDと生活習慣の関係

以下の生活習慣の乱れは、器質性EDの発症や進行の原因となります。

  • 喫煙
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 食生活の乱れ

それぞれ詳しく解説します。

喫煙

タバコを吸う人は、吸わない人よりもEDになりやすいと言われています。
海外の研究では、喫煙量が多く、喫煙期間が長いほどEDになるリスクは高いと報告もあります。
喫煙が器質性EDを悪化させる理由は、以下のとおりです。

  • 血管にダメージを与えるから
  • 陰茎への血流を悪くするから
  • 男性ホルモンの分泌が減少するから

上記のように、喫煙はEDを進行させる可能性があるため、EDの改善にはできる限り禁煙を心がけてみてください。

睡眠不足

睡眠不足によるホルモンバランスの乱れは、器質性EDの原因となるテストステロンの低下を引き起こす可能性があります。
EDの改善に直接的な効果は証明されていませんが、睡眠不足の解消はホルモンバランスを整え、テストステロンの増加が期待できます。
睡眠不足を解消するために、睡眠時間の確保と質の高い睡眠を心がけましょう。

運動不足

運動不足は、肥満や生活習慣病を引き起こし、器質性EDの発症や悪化の原因となります。
適度な運動による肥満や運動不足の解消は器質性EDの改善、予防につながる可能性が高く、非薬物療法として推奨されています。

以下は、器質性EDの予防や改善におすすめの運動です。

運動の名前 概要
有酸素運動 ・ランニング

・ウォーキング

ランジ ・裏ももやお尻の筋力トレーニング
スクワット ・下半身全体の筋トレ
ケーゲル体操 ・骨盤底筋の筋トレ
レッグオープン ・太もも内側の筋トレ
開脚ストレッチ ・骨盤底筋周りの柔軟化

運動不足の解消には、毎日の継続が大切です。
無理のない範囲でできるものから取り組みましょう。

食生活の乱れ

偏った食生活や暴飲暴食は、肥満や生活習慣病を引き起こし、器質性EDの発症や悪化につながります。ダイエットによる過度な食事の制限も、偏った栄養バランスになる可能性があるため、血流やホルモンバランスの乱れの原因となります。
基本的には食べすぎを避け、炭水化物、タンパク質、ビタミンなどを3食バランスよく取るように心がけましょう。

器質性EDの治し方5つ

器質性EDの治し方は以下の通りです。

  • 原因疾患の改善
  • ED治療薬
  • テストステロン補充療法
  • 陰茎海綿体注射(ICI治療)
  • 陰茎プロステーシス移植手術

それぞれ解説していきます。

原因疾患の改善

高血圧や糖尿病などがよくなると、器質性EDの改善が見込めるかもしれません。
なぜなら、生活習慣病は血管や神経の重大な障害の原因となり、EDを引き起こすリスクがあるからです。

また、高血圧や糖尿病などを放置すると、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な疾患やさらなる動脈硬化の悪化をまねく可能性もあります。
そのため、EDの原因となる疾患を患っている方は、主治医の指導に従い、疾患の改善に取り組みましょう。

ED治療薬

ED治療薬とは、陰茎に流れ込む血流を増やし、勃起をサポートする薬です。
動脈硬化によって、血流が減少した器質性EDにも効果が期待できるでしょう。
代表的な治療薬はPDE5阻害薬と呼ばれるタイプの飲み薬で、以下のものがあります。

ED治療薬は、器質性EDにも有効性が確認されており、推奨度が高い治療です。

テストステロン補充療法

テストステロン補充療法とは、性欲や勃起力の維持に必要なテストステロンを補充する治療法です。
この療法の対象患者は、PDE5阻害薬だけでは効果が不十分で、血中のテストステロンが低下している男性です。
テストステロンの補充方法には、以下の方法があります。

  • 塗り薬(ゲル・クリーム)
  • 飲み薬
  • 注射

前立腺がんや無呼吸症候群、前立腺肥大症などの疾患がある場合は、テストステロン補充療法を行えないケースもあります。

陰茎海綿体注射(ICI治療)

陰茎海綿体注射は、性的な刺激に関係ない強制的な勃起が可能となる治療法です。
陰部の海綿体と呼ばれる部分に、プロスタグランジンE1誘導体製剤(以下、PGE1)と呼ばれる血管拡張作用のある薬剤を直接、陰部に注射します。
PGE1を海綿体に注射すると個人差はあるものの、以下の効果が期待できます。

  • 注射後、5分程度で強制的に勃起する
  • 120分程度効果が持続する

保険適用外になるため、費用が高くなる点が特徴です。

陰茎プロステーシス移植手術

陰茎プロステーシス移植手術は、ED治療の最終手段として用いられる治療法です。
ED治療薬やテストステロン補充療法などの治療に効果がない方や、適応外の方が対象です。
治療方法としては、意図的に勃起状態をつくるシリコン製のインプラントを陰茎内に埋め込む手術をおこないます。
陰茎プロステーシス移植手術には、以下の特徴があります。

  • 性行為前の治療薬の投与が必要ない
  • 望んだときにいつでも勃起できる

ただし、移植手術の欠点は、器具によって常に硬い状態にするため、自然な勃起メカニズムに回復する可能性がなくなることです。

よくある質問

器質性EDについて、以下のよくある質問にお答えします。

  • 器質性EDは治らないのか?
  • 器質性EDは何科にいけばいい?
  • 器質性EDにバイアグラは効果がありますか?
  • 器質性EDは10代、20代でもなる?

器質性EDは治らないのか?

器質性EDに対する治療は、病気や外傷によって落ちた勃起力をサポートするものです。

 

動脈硬化や神経障害などの根本的な原因が改善しない限り、完治は難しいでしょう。

 

ただし、重症化する前に治療をはじめた方が、高い治療効果を得やすくなります。

 

性行為中の勃起力の改善効果をより引き出すために、持病や生活習慣の改善とED治療を並行しておこなうようにしましょう。

 

また、EDを悪化させないためにも、お悩みの方は早めのクリニック相談をおすすめします。

器質性EDは何科にいけばいい?

器質性EDの治療を行う際は、ED専門外来や泌尿器科、ED治療を行う男性専門クリニックを受診しましょう。

 

これらのクリニックは、様々な治療を取り扱っており、患者様の状態に適した施術を行ってくれる可能性が高いためです。

 

上記で紹介したクリニックが近くにない場合は、かかりつけの内科でもED治療を取り扱う場合もあります。

器質性EDにバイアグラは効果がありますか?

バイアグラは、陰茎の血流量を増加させて勃起を助けるため、器質性EDにも効果が期待できます。

 

ただし、以下の注意点があるため、医師の指示にしたがって服用しましょう。

 

  • 食事中や食後すぐの服用は控える
  • 次の服用まで24時間あける
  • 性的興奮があるときに服用する(基本は性行為1時間前)

 

バイアグラのジェネリック薬であるシルデナフィルも、同様の効果が期待できます。

 

器質性EDは10代、20代でもなる?

高度な肥満、生活習慣病の男性は、10代や20代でも器質性EDを発症する可能性があります。

 

ただし、10代、20代での器質性EDの発症は少ない傾向です。

 

クリニックへの受診によって悩みが早期に解決する可能性もあるため、悩んでいる方はクリニックへ一度相談してみてください。

 

 

 

まとめ

この記事では、器質性EDの原因や治療法、生活習慣との関係について解説しました。

【この記事のまとめ】

  • 器質性EDは血管や神経の障害、男性ホルモンの低下が原因
  • 器質性EDには生活習慣の乱れの改善も重要
  • 器質性EDの治療法には、「原因疾患の改善」「治療薬」「テストステロン補充療法」などがある
  • 治療効果が高いのはED治療薬

器質性EDは、血管や神経の障害が原因とありますが、加齢や肥満、生活習慣病など様々な原因から引き起こされます。
EDの症状が早期の場合は生活習慣の改善によって、回復される方もいますが進行している場合は、クリニックによる治療も必要です。

当院では、EDの治療もおこなっております。
「朝立ちをしなくなった」「性行為中に立たなくなった」などお悩みの方は、お気軽に当院までご相談ください。