反りちんとは?上反りにならない原因や治し方を知ろう

勃起時に陰茎が上向きにならず、病気や奇形なのではと不安になった経験はありませんか? 陰部がまっすぐにならずに曲がってしまうのは、反りちんかもしれません。 陰茎の形には個人差があるため、上向き以外に反るケースもあります。しかし、注意が必要なのは病気が原因で反りちんになっている場合です。 この記事では、反りちんのメリット・デメリットや原因、治し方について解説します。

【この記事でわかること】

反りちんの定義
反りちんのメリットとデメリット
反りちんの原因となりうる病気
反りちんの治し方

この記事によって、反りちんに関する悩みが解消し、自信を持って性行為ができる手助けになれば幸いです。

反りちんとは

反りちんとは、勃起時に陰茎がまっすぐではなく反っている状態で、湾曲ペニスとも呼ばれています。
身長や顔つきが人によって異なるように、陰茎の反り具合や曲がる方向にも個人差があります。
正常に勃起でき、問題なく性行為ができるのであれば、反っている方向に関わらず陰部の反りは問題に感じにくいでしょう。
しかし、性行為に支障をきたしている場合は、治療が必要となります。
痛みを伴ったり、挿入が上手くできなかったりする陰部の変形は、単なる個人差ではなく病気が原因である可能性が高いです。自力で治すのは難しいため、早めにクリニックへ相談しましょう。

反りちんのメリット【上向き】

反りちんのメリットは以下の2つです。

  • 体位によっては反っていない場合よりも挿入しやすい
  • 体位によっては女性へ刺激を与えやすい

例えば、上向きに反っている場合、正常位や対面座位など男性と女性が向き合っている体位で性行為をすると女性へ刺激を与えやすくなります。一方で、下向きに反っている場合は、男性が女性の後ろから挿入する後背位(バック)で挿入しやすくなります。
また、女性が横向きに寝ている体位では、反っている陰茎のほうが女性に痛みを与えにくいです。
なお、上向きに反っている陰茎は力強く見えるため、自信にもつながるでしょう。

反りちんのデメリット

 
反りちんでは、性行為で以下のような問題が発生しやすいです。

  • 挿入が難しい体位がある
  • 挿入してもすぐに抜けてしまう
  • 挿入時や挿入後に女性が痛みを感じる
  • 挿入後に亀頭が膣壁に強く当たり、痛みが生じる

また、病気が原因の反りちんは、勃起時に痛みを伴う場合もあります。
性行為で失敗を繰り返したり勃起のたびに痛かったりすると、精神的なストレスから心因性のED(勃起不全)となる可能性もあります。
さらに、正常と違うおかしな形をした陰茎を女性に見られたくないため、性行為に消極的になりやすいです。

反りちんになる3つの原因

反りちんの原因となる病気は、以下の3つです。

  • 先天性陰茎湾曲症
  • 尿道下裂
  • ペロニー病

それぞれ解説していきます。

先天性陰茎湾曲症

先天性陰茎湾曲症とは、陰茎海綿体がアンバランスな状態で発育し、勃起時に陰茎が曲がる病気です。
陰茎海綿体とは、陰茎の左右に1つずつある組織です。
性的な刺激を受けると、陰茎海綿体に血液が流れ込んで陰茎が硬く大きくなり、勃起した状態となります。
勃起による反り具合や反る方向には個人差があり、軽度の場合は経過観察となりやすいです。ただ、性行為が困難なほど重度の場合は手術が検討されます。
なお、先天性陰茎湾曲症は、反りで異常をきたしやすいですが、それ以外の陰茎の発育は正常な場合が多いです。

尿道下裂

尿道下裂とは、尿道の出口が陰茎の先端ではなく、陰茎の途中に位置する先天的な異常です。
発生頻度は150~300人に1人と言われています。
亀頭の手前に尿道の出口がある場合や、陰茎の付け根あたりにある場合など、人によって症状が異なります。
包皮が尿道の出口がある陰茎の下側へ偏るため、陰茎が下向きに反りやすいです。
生まれたときや乳幼児検診のときに発見されやすく、生後6ヶ月〜1歳半頃に以下の手術が推奨されています。

  • 陰茎の反りを治す
  • 尿道の出口を亀頭の先端へ近づける

なお、幼少期に発見されず、成長後に排尿のしづらさから尿道下裂が発覚する人もいます。
成人期まで治療せずにいた場合、勃起時に下向きに反っている状態が精神的なストレスとなりやすいです。

ペロニー病

ぺロニー病になると、陰茎海綿体を覆う白膜にしこりができます。しこりができた部分の白膜は硬くなり伸びにくくなるため、勃起時に陰茎がしこりのある方向に曲がります。
なお、ペロニー病の原因は特定されていません。参考
海外の調査によると、ぺロニー病の発症頻度は3~9%で、発症の平均年齢は50代と報告されています。参考
性機能に影響がない軽度のぺロニー病であれば、治療しなくても数ヶ月で自然に回復する場合もあります。しかし、勃起時に痛みが伴ったり、精神的なストレスからEDとなりそうな場合は治療が必要です。
ぺロニー病は、発症後約6ヶ月間はしこりの大きさや陰茎の曲がり具合、勃起時の痛みが変化するため、内服薬や局所注射による治療をしながら経過を観察します。
症状が安定してからも6ヶ月ほど内服薬や局所注射による治療を続けますが、陰茎の曲がりや痛みが強く、性行為に支障をきたす場合は手術を検討します。
ぺロニー病は陰茎がんとの区別が難しいため、疑わしい症状が出た場合は早めにクリニックへ相談するようにしましょう。

反りちんを治す方法

反りちんを治す方法は、以下の2つがあります。

  • 薬による治療
  • 手術による矯正

それぞれの治療法について見ていきましょう。

薬による治療

ぺロニー病が原因の反りちんには、内服薬や局所注射による治療を行います。
内服薬として使われる薬の例は以下の通りです。

薬の名前 特徴
ビタミンE ・抗酸化作用・しこりができるのを抑制する可能性
トラニラスト ケロイドや傷が治る過程で生じた異常な傷痕(肥厚性瘢痕)を治療するために用いられる

局所注射に使用される薬は以下があります。

薬の名前 特徴
ステロイド ・体内の炎症や免疫反応を抑制する・痛みが強いときに注射される
ベラパミル ・不整脈や狭心症などの治療薬・海外研究にてぺロニー病に効果あり

薬による治療を行っても症状が改善せず、性行為に支障が出る場合は、手術による治療を検討します。

手術による矯正

反りちんを手術で矯正する場合、一般的にプリケーション法が用いられます。
プリケーション法には、陰茎が反っている方向と反対側の陰茎海綿体白膜を削る方法と、削らずに糸で縫い縮める方法があります。
白膜を削る場合、白膜が癒着するため再発の可能性は低いです。
一方で、糸で縫い縮める場合はメスを使わないメリットがあるものの、糸がゆるむと再発するリスクがあります。
なお、プリケーション法のデメリットは陰茎が短くなる点です。
ペロニー病を患っており陰茎が短い場合は、プリケーション法ではなく移植法を選ぶケースもあります。
移植法とは、しこりを切除し、陰部が短くなったほうへ太ももの内側や脇腹から真皮(表皮の下にある組織)や静脈を移植する手術です。
陰茎を伸ばせますが、しこりを切り取る範囲や部位によっては勃起機能が低下する可能性があります。
手術を受ける際は、手術法ごとのメリットとデメリットを理解し、本当に手術が必要かどうか医師と十分に話し合ってから決断することが大切です。

反りちんを自力で治すのは難しい

陰部が下や横に湾曲しており、自力で治したいと考える人もいるでしょう。ただ、市販の器具やサプリを使った矯正には医学的な根拠がありません。
器具を使用して無理に陰部を変形しようとすると、かえって傷つけてしまう可能性もあります。
なお、反りちんの影響からEDとなり勃起時の反りが失われている場合は、医師に処方してもらったED治療薬や器具を用いるのも一つの手です。
EDの代表的な治療薬は、レビトラ(バルデナフィル)やシアリスです。
また、EDの治療器具(陰圧式勃起補助具)には、株式会社A&HBが販売しているVigor2020(ビガー2020)があります。Vigor2020は、厚生労働省の承認を受けている唯一のEDの治療器具です。参考
陰部の変形が原因でEDとなるリスクもあるため、反りちんに気づいたら早めにクリニックへ相談するようにしましょう。

反りちんに関するよくある質問

女性は反りちんについてどう考えていますか?

反り具合が軽度であれば性行為に支障も出ないため、反りちんを気にしない女性も多いです。しかし、性行為による痛みや体位の制限がある場合は、気になる人もいるでしょう。

反りちんについて女性と話し合うのは抵抗があるかもしれません。しかし、反り具合や反りの方向に合った痛みの少ない体位を2人で模索すると、反りちんを前向きに受け入れられるようになる可能性があります。

自慰行為によって陰茎が反る場合はありますか?

陰茎が反るのは、陰茎海綿体がアンバランスに発育する場合です。そのため、自慰行為によって反りちんになる可能性は低いです。

なお、外部からの刺激で反りちんになるのは、陰茎海綿体に強い負荷が加わり損傷した場合です。一般的な自慰行為では、陰茎海綿体が損傷するほど強い負荷がかかることはほぼありません。

反り具合を矯正する手術は保険が適用されますか?

先天性陰茎湾曲症やぺロニー病に対する手術は、2019年に保険診療から外されました。そのため、性行為が困難なほど症状が重い人も自費で手術を受ける必要があります。

ただし、美容目的の手術ではないため、手術にかかる費用が医療費控除の対象となるクリニックもあります。

生まれつき陰茎が反っている場合、いつ頃手術を受けたらよいですか?

成長の過程で反り具合が変化し再度手術が必要となる可能性があるため、幼少期での手術は推奨されていません。

手術にはリスクも伴うため、挿入のしにくさや体位の制限といった性行為への支障を感じてから手術を検討する人もいます。

なお、反り具合が強く将来の性行為に対して不安がある場合は、性行為の経験に関わらず医師に手術について相談してみましょう。

まとめ

この記事では、反りちんの原因と治し方について解説しました。

【この記事のまとめ】

  • 陰茎の形には個人差があり、人によって反り具合や反る方向が異なる
  • 体位によっては挿入しやすい点が反りちんのメリットだが、挿入しても抜けやすかったり女性が痛みを感じたりするデメリットもある
  • 先天性陰茎湾曲症や尿道下裂、ペロニー病が原因で反りちんとなる可能性がある
  • 病気が原因の反りちんは自力での治療が難しいため、病院での治療を検討する必要がある

性行為に支障がない程度の反りちんなら個性の範囲内ですが、性行為に支障が出る場合は病気の可能性があります。
また、性行為による失敗や勃起時の痛みが続くと、精神的なストレスからEDになるリスクもあります。
陰部の悩みは他人に相談しにくいため、クリニックの受診が遅れてしまい、気づいたときには症状が悪化していることもあるでしょう。
陰部について悩みがある場合は、早めにクリニックへ相談してみてくださいね。