性病の潜伏期間はどのくらい?|初期症状や検査時期・方法を解説

「性病の潜伏期間ってどのくらい?」「今出ている症状が普通の風邪や病気なのか性病なのかわからない」と悩む方もいるでしょう。 性行為のあと口の中や性器付近に痛みや違和感があると、性病ではないかと心配になりますよね。 性病には多くの種類があり、潜伏する期間が数日のものもあれば、数年間症状が見られない病気もあります。 この記事では性病ごとの潜伏期間や初期症状、潜伏期間での過ごし方について解説します。

この記事でわかること

  • 性病ごとの潜伏期間
  • 性病ごとの初期症状
  • 潜伏期間中に検査できるのか
  • 潜伏期間中にうつる確率
  • 性病の可能性がある場合の過ごし方

性病の潜伏期間や検査方法について知り、安心して過ごせる助けになれば幸いです。

性病ごとの症状と潜伏期間

性病とは、性行為によって体内へ病原体が入り込み、感染する病気です。

性器クラミジア感染症や淋菌感染症など多くの種類があり、性病の種類によって症状や潜伏期間が異なります。

各病気の症状と潜伏期間は、以下のとおりです。

性病の名称 潜伏期間 症状
性器クラミジア感染症 1~3週間 男性:排尿痛、尿道からの膿・かゆみ、睾丸の腫れ(50%は無症状)

女性:おりものの増加、軽い下腹部痛、進行すると不正出血や性行為時の痛み(ほとんどが無症状)

淋菌感染症 2~7日間 男性:強い排尿痛、尿道からの膿・かゆみ、睾丸の腫れ

女性:おりものの増加、発熱、下腹部痛、進行すると不正出血や性行為時の痛み(無症状の場合もある)

咽頭クラミジア感染症 1~3週間 のどの違和感(無症状が多い)
咽頭淋菌感染症 2~7日間 のどの違和感(無症状が多い)
HIV感染症/エイズ 数年~10数年 発熱、咽頭痛、筋肉痛、頭痛などインフルエンザのような症状(無症状の場合もある)
梅毒 3週間~6週間 性器や口内に「しこり(大豆くらいの大きさ)」や「ただれ(痛みはほとんど無い)」が発生、体中の発疹(痛み・かゆみなし)
性器ヘルペスウイルス感染症 2~10日間 性器や肛門のただれ・水ぶくれ(痛みやかゆみあり)、尿道からの分泌物、足の付け根の腫れ、発熱
性器カンジダ症 一定せず 男性:性器のかゆみ・痛み

女性:外陰部のかゆみ、白いおりもの(酒粕やヨーグルト、カッテージチーズ状)

尖圭コンジローマ(HPV低リスク型) 数週間~8ヶ月 性器や肛門周辺のイボ

・色は、白、薄ピンク、茶、褐色

・イボの数が増えるとカリフラワーや鶏のトサカのように見える

・自覚症状はほとんどなく、軽い痛み・かゆみ程度

HPV高リスク型 15年~20年 ・稀に子宮頸がんへの進行

・性行為後の出血、足・背中・骨盤の痛み、片足の腫れ、臭いのあるおりもの

マイコプラズマ・ウレアプラズマ 1~5週間 男性:排尿痛、尿道からの膿・かゆみ・違和感

女性:おりものの増加(無症状の場合もある)

膣トリコモナス 1~2週間 男性:尿道の違和感(無症状が多い)

女性:外陰部のかゆみ・赤み、おりものの増加(白か黄、泡状)

ほかにも、以下のような病気は性行為で感染する可能性があります。

  • A型肝炎
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • 赤痢アメーバ症

肝炎では「食欲の低下」や「全身のだるさ」「黄疸」などの症状が現れ、赤痢アメーバ症では「下痢」や「イチゴゼリー状の血が混じった便」「腹痛」などが現れます。

数日で初期症状があらわれる性病もあれば、数年間潜伏している場合もあり、潜伏期間はさまざまです。

性病かもと思ったら、潜伏期間を確認して、原因となる出来事がないかを確認するようにしましょう。

性病の潜伏期間とは

「性病を引き起こす病原体に感染してから、最初の症状が出るまでの期間」を潜伏期間といいます。

性病ごとに潜伏期間は大きく異なります。例えば、性器ヘルペスウイルス感染症や淋菌感染症など短いものでは2日、対してHIV感染症では数十年です。

潜伏期間に違いが見られる主な原因は以下のとおりです。

  • ウイルスの感染力
  • 感染した人の免疫力
  • 感染した人の体力や生活習慣

潜伏期間はあくまで目安のため「期間を過ぎたから大丈夫」と安心するのは早いです。症状がでるまで個人差がある点は理解しておきましょう。

性病の潜伏期間と初期症状

潜伏期間で体内にウイルスが広がると、病原体により症状が引き起こされます。

性行為後に以下のような症状がある方は、性病の疑いがあるため受診や検査を検討してみてください。

【男性が注意すべき症状】

  • 排尿時に痛みがある
  • 尿道にかゆみや違和感がある
  • 尿道から膿がでる

【女性が注意すべき症状】

  • おりものが増えた
  • 下腹部が痛い
  • 不正出血がある

【性別に関係なく注意すべき症状】

  • 性器の痛みやかゆみがある
  • 性器や性器周辺にイボ、水ぶくれ、ただれができる
  • 足の付け根のリンパ節が腫れる

感染しても、無症状で気づかないケースも多いです。

HIV感染症のように潜伏期間が長い病気もあるため、治療につながらず重症化したり、無意識のうちにパートナーを感染させたりする可能性も考えられます。

症状の有無にかかわらず、心当たりのある方は検査を受けましょう。

性病の潜伏期間でも検査できるのか

潜伏期間中に実施できる検査とできない検査があります。

なぜなら、感染機会(性行為)から検査ができるようになるまでの時間が病気や検査項目によって異なるためです。

性病の原因となる細菌やウイルスなどが体の中に入ると免疫系が反応し、体外へ排除しようと抗体を作り出します。

それぞれ抗体が作られるまでの期間が異なるので、検出される時期が変わってきます。

性病は、症状の有無に関係なく、不安があれば早い段階での検査が重要です。すべての性病が早ければ早いほどよいというわけではありません。

時期が不適切だと、正しい検査結果が得られない可能性もあります。

心当たりがある場合は、保健所やクリニックに検査が可能な時期か確認してから検査を受けましょう。

性病の潜伏期間にうつる確率

性病は、他の感染症と同様に、潜伏期間でも相手を感染させてしまう可能性があります。

潜伏期間中で自覚症状がなくとも、体の中では病気が進行しているためです。

感染者とのたった1回のセックスで感染してしまうおそれもあり、実際に淋菌感染症で約30%、性器クラミジア感染症では50%以上が感染するといわれています。

最近では、コンドームを使用しない口腔性交(オーラルセックス)で受診する方も多く、知らず知らずのうちに感染してしまう可能性が高いです。

「相手に症状が無いからうつらない」「自分に症状がないからうつさない」と判断せず、いつでも感染の可能性があると覚えておきましょう。

性病の潜伏期間時の相談窓口

ご自身が性病の潜伏期間中か不安に思う方は、最寄りの保健所やクリニックでの検査をうけてみてください。

とくに、以下のような場合は検査を検討しましょう。

  • 性病を疑う症状がある
  • 複数の人と性行為をした
  • パートナーが感染または性病を疑う症状がある

「いきなり保健所やクリニックに行くのはハードルが高い」「プライバシーが心配」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

その場合は、以下のようなサービスの利用も検討してみてください。

  • クリニックのオンライン診療サービス
  • 厚生労働省の感染症・予防接種相談窓口
  • 保健所の匿名検査(実施可否は保健所による)

性病の検査は、ご自身やパートナーの健康を守るために重要です。不安のある方は、迷わずに検査を受けましょう。

性病の潜伏期間の過ごし方

性病の潜伏期間中にも、菌やウイルスは増え続けています。相手への感染を防ぐために、取るべき3つの行動について説明します。

  • 性行為を控える
  • パートナーの性病検査を勧める
  • 医療機関で早期に検査を受ける

それぞれ確認し、健康を守る行動を取るようにしましょう。

性行為を控える

性病は、性行為によって口や性器の粘膜、皮膚から感染する病気です。

そのため、性行為を控えれば感染を防げます。ただ、難しい場合はセーファーセックスを心がけるようにしましょう。

セーファーセックスとは、コンドームを正しく着用したより安全なセックスです。

口腔性交(オーラルセックス)や肛門性交(アナルセックス)でも感染する可能性があるため、膣性交でなくともコンドームの使用が欠かせません。

まずは、パートナーと相談して、性行為を控えるようにしつつ、必要な際は必ずコンドームを使用するようにしましょう。

パートナーへ性病検査を勧める

ご自身に性病の疑いがある場合、パートナーを感染させている可能性があるため、パートナーの方も検査を受けるようにしましょう。

通常、感染症にかかると体の免疫が働き、抗体が作られ再感染を防ぎます。しかし、多くの性感染症は免疫を獲得できないため、再感染するおそれがあります。

そのため、仮に自身が性病の治療を終え完治しても、パートナーが性病であれば再び感染する可能性があるのです。

性病の中には、不妊や他の臓器への影響、赤ちゃんへの感染を引き起こすものもあります。

パートナーに性病について伝えたくない気持ちもあるかもしれませんが、相手の身体を守るためにも検査をすすめるようにしましょう。

医療機関で早期に検査を受ける

「性行為後に気になる症状がある」「感染の心当たりがある」など不安のある方は、早期の受診と検査が大切です。

もし、性病の治療をせずに放置してしまうと、以下のような重い症状につながってしまう可能性があります。

  • 不妊
  • HIVなど他の性病への感染
  • 神経や心臓など重要な臓器の障害

早期に治療を開始すれば、性病の重症化を回避できます。

性病は早期発見・早期治療が重要な病気であるため、不安に感じた時点で受診するようにしましょう。

性病の潜伏期間に関するよくある質問

性病に関するよくある3つの質問について、回答をまとめました。

  • 性病が治る確率は?
  • 性病の潜伏期間は男女で異なる?
  • 性病を予防する方法は?

それぞれ見ていきましょう。

性病が治る確率は?

性病が自然に治る確率は0%に近いです。

 

ですが、ほとんどの性病は早い段階で適切に治療すれば治る可能性は高まります。

 

また、治療する期間は医師が完全に治ったと判断するまでです。自己判断で治療を辞めると、再発を繰り返してしまう場合もあります。

 

 HIV感染症のように永続的な治療が必要になる病気もあるため、通院や治療を継続するようにしましょう。

性病の潜伏期間は男女で異なりますか?

潜伏期間に性差はありません。ただ、自覚症状の感じ方は男女で異なる病気が多くあります。

 

女性の性器クラミジア感染症や淋菌感染症の初期症状は、おりものの増加や下腹部痛と性病でなくとも感じやすい症状です。

 

そのため、男性より女性のほうが感染に気づきにくく、受診の遅れが予想されます。

性病を予防する方法はありますか?

性病の予防のためには「コンドームの正しい使用」が大切です。

 

口腔・肛門性交でも着用するようにしましょう。

 

コンドームの使用の他に、以下の対策をおこなうと効果的です。

 

  • 爪切りを済ませる
  • 性行為の前後でシャワーを浴びる
  • 自分や相手の性器にイボや水ぶくれなどの異変が無いか確認する

 

性病予防のためにできる対策はさまざまあるため一つずつ試してみてください。

性病の潜伏期間のまとめ

この記事では、性病の症状や検査方法、感染の疑いがある場合の過ごし方について解説しました。

  • 潜伏期間は感染から症状が出るまでの期間を指す
  • 性病の潜伏期間は2日~数十年と幅広い
  • 風邪に似た症状を含む多様な症状がある
  • 正確な検査時期は病気や項目によって異なる
  • 不安があればパートナーと共に早期受診を

性病は潜伏期間でも、相手を感染させる可能性があります。

また、治療せずに放置すると重症化も考えられる病気です。

当院では性病検査を実施しております。ちょっとでも性病の可能性がある方は、迷わずご相談ください。